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豪州退職年金(スーパーアニュエーション)の平均貯蓄額を年齢別で表にしてみた

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日本の年金機構が破たんしていると言われて久しいが、どういう状態にあるかについて知っている人はあまり多くないようだ。

これは学習院大学の鈴木亘教授による試算だが、それによれば厚生年金の積立金が2033年、国民年金の積立金が2037年に枯渇するのだという。

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つまり、1968年以降に生まれた人は年金がもらえないことが確定(この試算通りにいけば)しているということになる。

これには多くの日本国民が戦々恐々としている。

豪州退職年金(スーパーアニュエーション)の年齢別平均貯蓄額はいくら?

日本と同じく高齢化社会が叫ばれるオーストラリアにおいても、年金という意味では日本よりもまだまだマシな状況にあると言えよう。

オーストラリアでは、国から給付される老齢年金とは別に、「スーパーアニュエーション(Superannuation)」と呼ばれる退職年金を積み立てるのが一般的となっている。

個人事業主などではない社員などの場合には毎年給与額の9%~12%を会社が積み立てなければいけない法律となっているのだ。

仮に生涯平均年収が600万円のサラリーマンが30年勤め上げた場合、単純計算でも毎年54万円×30年=1620万円が退職年金として積み立てられることになる。

さらに、スーパーは投資ファンドなので年利が付くのだから、預金意欲もがぜんわくというものだ。

さて、日本でもオーストラリアでも現在のところ、一般的な「年金受給年齢」は65歳(今後確実に上がるとしても)となっているわけだが、この退職年齢において、実際、平均してどれくらいの貯蓄額があるのかご存じだろうか?

経済評論家ブルース・ブランマル氏の記事によれば、年齢別のスーパー平均貯蓄額は以下のようになった。

 

年齢別スーパーアニュエーション平均貯蓄額

男性女性
25歳$10,704$9,476
30歳$22,239
$20,177
35歳$42,245
$34,501
40歳$57,950$38,416
45歳$84,293$47,480
50歳$101,948$54,681
55歳$128,371$73,298

これを日本の平均貯金額と比較してみよう。

【年代別:平均貯蓄金額】

年代平均貯蓄金額
29歳以下160万1千円
30~39歳423万2千円
40~49歳707万6千円
50~59歳1,034万7千円
60~69歳1,399万3千円
70歳以上1,312万8千円

 (「厚生労働省」)

早く貯めたいなら政府の積立金補助スキームを利用しよう

すると、ほぼ似たような感じということが分かる。世界一貯金する国、日本も実はオーストラリアとあまり変わらないことが分かっていただける(しかも、スーパーの場合は原則引き出しのしない積み立て年金預金だ)。

上記の表を見て、「みんな、そんなに貯めてるの!?」と愕然とするのは、主に正社員以外の立場の人たちだろう。

というのも、会社に勤めている場合は企業が負担しているので、給与とは別に勝手に積み立てされているからだ。

さて、ここまでを読み、いち早く自分も積み立てたいと考えている人は、政府が行っている「The super co-contribution(積立金補助制度)」を利用すると良いだろう。

 

URL:https://www.ato.gov.au/individuals/super/in-detail/growing/super-co-contribution/

 

これは一定の収入以下の人に対する補助スキームで、年間1000ドル分を積み立てた人には、政府が最大500ドルまで上乗せしてくれるというスキームだ(つまり、年間1500ドル積み立てることができる)。

 

Contributions-calculator

 

スーパーアニュエーションはこうした積み立て以外にも、投資ファンドとして活用することができるので運用をうまくすれば、良い利率で年金を増やすことも可能だ。

さらに、日本に帰国する際には引き出すこともでき、ワーキングホリデーでもアカウントを作れるので、ぜひ活用したいところだ。


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