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妖怪ウォッチがついにオーストラリアでもスタート。あの社会現象は起きるのか?

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日本で大ブームとなった妖怪ウォッチがついにオーストラリアへ

チャンネル9系列の無料デジタルチャンネル「GO!」は12月14日、日本の人気アニメシリーズ「妖怪ウォッチ」の放送をスタートした。
海外で放送されるのは、英語圏では2015年10月に放送を開始した米国についで2番目。

オーストラリアでの放送日時は主に月曜日から金曜日の午前8:30~9:00と午後1:30~2:00となっており、タイトルの「YO-KAI WATCH」のほか、米国版と同様、主題歌などもすべて英語での放送となっている。

Yo-kai Watch, Vol. 1
↑英語版『妖怪ウォッチ』

日本では、第2弾となる劇場版映画『映画 妖怪ウォッチ エンマ大王と5つの物語だニャン!』が12月19日から全国ロードショーとなっており、2014年1月の放送開始から未だにブームは継続中と言える。

日本国内でのブーム状態がほぼオンタイムでの状態で海外進出する日本のアニメは珍しく、「妖怪ウォッチ」は異例の“出世コース”をばく進している。

しかし、長い間海外に在住している親世代の中には「妖怪ウォッチって何?」という人もいるかもしれない。

また、「ポケモン」ブームの際に起こった、ゲームやカードなどのグッズを子供に買わされるのではないかと、戦々恐々としている親御さんもいることだろう。

そこで今回は、「妖怪ウォッチ」をよく知らない海外在住者に向けて、基本情報と社会現象について考察する。

知らないと日本の子供に馬鹿にされる?「妖怪ウォッチ」のあらすじと妖怪体操

「妖怪ウォッチ」のあらすじは簡単に言うと以下のような感じ。

主人公ケータは妖怪執事のウィスパーから、持っているものだけが妖怪を見られる「妖怪ウォッチ」という時計を手に入れる。すると、街に潜む無数の妖怪たちの存在に気づき、ケータはその妖怪たちと戦うことに。妖怪たちに勝つと妖怪は「ともだち」となり、友達の証として「妖怪メダル」をもらえる。そうやって町で起こる色々な問題を、ケータやジバニャンなど仲間の妖怪たちと協力しながら解決していく。

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さて、初期の妖怪ウォッチを語る上で欠かせないのが「妖怪体操」。
Youtubeでの再生回数が1億回を突破しているほどで、日本の小学生で知らない子供はまずいないといわれている。

妖怪ウォッチのブーム史ー日本で最も成功したクロスメディア商品

「妖怪ウォッチ」はもともと2012年「月刊コロコロコミック」に連載が開始された。原作が『レイトン教授と不思議な町』シリーズと『イナズマイレブン』シリーズなどアニメとのメディアミックスに定評のあるレベルファイブとあって、実際には、このときにすでにゲーム、アニメへの布石は打たれていたはずだ。
2013年、ニンテンドー3DS専用ゲームソフトとして販売が開始。しかし、この時はそれほどブームという雰囲気はなかったという。

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転機が訪れたのは、アニメの放送が開始された2014年。

登場する妖怪がおどろおどろしくなく、愛らしいのが特徴のキャラクター設定がまず成功した。

自動車事故で亡くなり地縛霊となった「ジバニャン」など、ストーリーに悲哀と可愛らしさが同居している点は、これまでのアニメにはない異色作と言える。

原作よりもよりコメディー色を打ち出し、ダジャレやギャグをふんだんに取り入れたフレーズなども奏功したとされる。

また、主人公の今風のファッションや、妖怪という一見グロテスクなものと友達になっていくという小学生が共感しやすいストーリー、また妖怪とバトルを繰り返していくという分かりやすい展開もヒットの要因となった。

2014年5月にDVDをリリースすると、アニメは夕方のテレ東にもかかわらず、視聴率5~6%をたたき出し、最高視聴率は7.8%に達した。

以降、「妖怪ウォッチ」は全国で社会現象となった。

キャラのひとつである「ムリカベ」のフレーズ「無~理~」は小学生の間で流行語となり、家庭や学校で言うことを聞かない子供たちが増えたと問題になった。

そして、ブームの最高潮となったのは2014年夏だ。その年の年末に公開予定となった劇場版第1弾で、前売り券の特典となったメダルに人気が集中、前売りを求めて巷では深夜の行列など即完売状態となった。

妖怪ウォッチのココがすごい!

とにかくすごいブームだった劇場版第1弾『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』は数々のアニメ映画の記録を塗り替えている。
ここで主なものを紹介すると、公式サイトでは以下のように紹介されている。

妖怪ウォッチ 受賞歴

ポスト「POKEMON」?「YO-KAI WATCH」は豪州で成功するか

日本での大ブームを受けて、日本側では早くから「妖怪ウオッチ」の輸出を画していたと思われる。

というのも、アニメの最大市場である米国では徐々に日本アニメの人気が停滞する傾向にあり、「アベンジャーズ」などの米国オリジナルのヒーローものが復活してきたからだ。

そのため、『ワンピース』などのフラットな世界観のアニメは別として、主に日本を舞台に日本人の主人公が活躍するアニメ(「ドラえもん」など)は次第に大衆化からヲタク化へと転じ始めているといえる。

そういう意味では、ゲーム、アニメ、映画といったメディアミックスで成功した「妖怪ウォッチ」は「POKEMON」以来の期待の星と言える。
なにせゲームは、このビデオゲーム低迷期において、日本国内で315万本を売り上げる驚異的ヒットを記録した。

ただし、今年のクリスマスセールの壁は『YO-KAI WATCH』にとってはそれほど低い壁とはならないだろう。

米国では10月にアニメのTV放送を開始、ニンテンドー3DSゲームソフト「Yokai Watch Busters」を11月6日にリリースした(オーストラリアでは12月5日リリース)「YO-KAI WATCH」だが、いずれも現段階ではそれほどの人気は示していない。

というのも、今年のアメリカ国民、オーストラリア国民のエンタメの話題は「スター・ウォーズ」一色と言えるからだ。

同時に「スター・ウォーズ」最新作の公開に合わせて「Star Wars™バトルフロント」というゲームも11月7日に発売されている。

そういう意味で、10月に鳴り物入りで米国デビューした「妖怪ウォッチ」はまさに、妖怪ではなく、「スター・ウォーズ」とバトル中だ。

しかし、11月に販売したニンテンドー3DSゲームソフトは、発売後、売れ行きは芳しくなく、VGChartのゲームソフト週間売り上げランキングで圏外となっている。

そのように考えると、米国や豪州での「妖怪ウォッチ」ブームはまだまだこれからだと言える。

そして、何事にも「ブーム」が起こりにくいのがオーストラリア。

確かにポケモンはほとんどの子供が認知しているが、ポケモンのゲームやグッズにはまっている子供は残念ながら少ない。

そもそも国民性として横並び意識が低いのだ。 

また、「可愛いキャラクター」がどれほど、ウケるかという問題も残る。

そういう意味では、ビデオゲームではなく、「ポケモン」ブームの時のように、欧米で浸透しているカードゲームとして以下に爆発的な人気を誇るかが、鍵となりそうだ。


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