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ADHDを障害と診断せずに才能を伸ばす方法を米の心理学者が発表

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ADHD(注意欠陥・多動性障害)は、才能のある子どもに宿る「ギフト(天賦の才能)」であると発表した米国の心理学者の学術書が話題となっている。

その本がこれだ。

現在のところ日本未発売の著書で、著者はNY在住の心理学者デイル・アーチャー氏である。


The ADHD Advantage: What You Thought Was a Diagnosis May Be Your Greatest Strength

もちろん、これまでにもADHDは子供の個性であり、才能として捉えようという本は発表されてきた(日本ではあまり発売されていないが)。

アーチャー氏による本著では、ADHDとされる子供の特徴別に親として具体的にどう対応すると良いかが述べられている。

そこで今回は、その著書の要約についてお届けする。

その内容は、日本の学校でのADHDの扱いとは異なる面があるが、その分、薬を飲ませたり、親が疲弊しなくてすむ方法が掲載されている。

そのため、きっとADHDのお子さんを持つ親御さんにとっては目からウロコの話となるだろう。

ADHDの才能を壊す向精神薬は危険!? 米国では200人に1人の割合で服用した児童が死亡

さて、これは筆者が耳にした実際の話である。

某有名私立小学校に通うA君は成績や運動能力も高い活発な男の子。

しかし、活発すぎで自己主張が強すぎるため先生から目をつけられていた。

その活発さが災いしてクラスの授業を妨害することがあるとして、ある日、親が学校に呼ばれた。

学校側の主張は、この児童は問題であり、問題が続くようであれば退学処分もあるという。

そして、学校側からADHDの薬を飲むように勧められた。その結果、薬の効果によってA君の性格はおとなしくなったそうだが、食欲の減退が見られたという。

ADHDの薬というのは向精神薬ということもあり、心配になった家族が医師に副作用について相談すると、副作用として食欲低下、頭痛、吐き気などが挙げられるが、副作用が出る可能性は3割程度、副作用が出ない可能性は3割、その他が3割なのだと言われたという。

しかし、薬は飲んだ方がいいと勧められ、現在も服用している。

この話を聞いた時、自分も子供を持つ身として背筋に寒気が走った。

要するに、この医者は、副作用についてあらゆる可能性は3割ずつだという。

つまり、どうなるかは「よく分からない」といっているようなものだ。

怖いのは、「よくわからない薬」だと医師が認識しておきながら児童に投与していることだ。

結局、ADHDとはその日本語訳の通り、注意が散漫で異常に動き回る障害。

このように診断され、日本の学校は大人の社会と同じでKY(空気読めない)は排除されるということなのか。

そして、果たしてADHDは本当に障害または病気なのだろうか?

投薬するほどの病気や障害なのだろうか?

調べてみると、ADHD患者に処方されるのは「コンサータ(メチルフェニデート)」という薬が多いらしい。

そこで、インターネットでこの成分の臨床データを調べようとしたが、日本のサイトではよくわからない記事やブログしか出てこない。

そこで、今度は「concerta side effect(コンサータ 副作用)」などのキーワードで英語のサイトを調べてみた。

すると、米国では250万人ものADHDの患者がおり、コンサータやリタリンなどを処方され、突然死をも誘発する危険性があるなどと指摘する記事がわんさかと出てきた。

さて、米国の医療データベースサイト「eHealthMe」によれば、コンサータを投与されている米国の児童において、2016年2月22日現在、副作用が出た8,777人の子供の内、57人が死亡したとある。

コンサータを服用して死亡する確率は0.65%。

つまり、ざっくりと考えても、およそ200人に1人が死亡しているという恐ろしいデータが公表されている。

ちなみに、この統計ではコンサータを服用して死亡した年齢層は、2歳~19歳までが72.2%となっている(成人してから処方されるケースが少ないという面もある)。

コンサータ服用における死亡率
Could Concerta cause Death eHealthMe.com

コンサータ服用における死亡率のデータはこちら
http://www.ehealthme.com/ds/concerta/death
出典:eHealthMe

さて、統計はどうであれ、少なくとも薬を飲まさなければ、投薬によって死亡する確率は0%だ。

仮に児童のことを想って薬を処方しているのだとしたら、その安全性についての臨床データを公表するべきだろう。

しかし、コンサータが発売されたのは米国で2000年、日本では2007年。

臨床データを公表するにはまだまだ日の浅い薬だから公表されたところで、服用し続けたときの長期的な展望は結論付けられないだろう。

そして、投薬賛成派の人間の多くがこう訴える。

「当事者の子供もつらいんです」

「発達障害のままでは生きにくいんです」

「薬を飲むことで穏やかに勉強してくれるんです」

などというが、それは根本的な解決と言えるのだろうか?。

では、薬を飲まずには勉強や家事ができないからと言って、副作用がどうなるか分からないまま子供に薬を飲ませ続けるのですか? と。

今ここにある事実は、投薬している内に副作用が出た場合、200人に1人の割合で子供が死んでいるというデータだ。

そんな中、日本では子供がADHDだと診断されると、とりあえず薬を飲ませる親が急増している。

読売新聞2015年1月13日付の記事では、児童への向精神薬処方が2.5倍増と報じられた。

「子供に向精神薬処方増」のなぜ?
読売新聞コラム「よみドクター」での追加記事
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=110713

ADHD関連書籍でアマゾンランキング1位の書籍

同記事においても

現在使われているADHD治療薬は、子どもに対する臨床試験を行って適応(6歳以上)を得ているが、抗精神病薬や抗うつ薬、抗不安薬・睡眠薬などは、子どもを対象とした大規模な臨床試験が日本では行われておらず、有効性や安全性の確認が十分ではない。

と書かれている。

ADHDは障害ではなく才能へと変換させる具体的な方法

さて、こうした事態に警鐘を鳴らしているのが上記の著書『The ADHD Advantage』だ。

著者デイル・アーチャー氏は「ADHDの子供が本当はとっても良い子である4つの理由」を挙げている。
では、早速、読み解いていこう。

1.ADHDの子供は思考回路が超人的!

「ADHDer」(アーチャー氏はADHDを抱える人たちをこう呼ぶ)は、アイデアやコメントが拡散的かつ連続してひらめく。
これは「非線形思考」といわれ、物事を解決するのが早く、マルチタスクに優れ、挑戦する意欲の高い思考のことだ。他のことには目もくれずパパッと動ける能力でもあるという。こうした能力を持っていた有名人には、ヴァージン・グループの創設者で会長のリチャード・ブランソン氏が挙げられる。彼は、幼少の頃よりハイパーフォーカス(異常集中)の傾向があったため、人の話を聞かないなどの問題を抱えていたが事業家として大成功を収めている。
何かに熱中するとまったく親や先生などのいうことを聞かない子供がいるが、そういう子供が優秀な能力を持っている可能性は大いにあるということ。

親の対応策の具体例:

  • まずは子供を理解して肯定してあげてください。なぜなら、あなたの子供の思考回路は凡人とは違うのですから。こうした子供は変化させられることを好みません。「変わりなさい」というのではなく、言うことを聞かないことを理解してあげて、なにかに集中して取り組むことがあれば、大いに褒めてあげるべきです。あなたの子供は、たくさんの宿題をたった15分で終わらせる能力が備わっているのですよ。あなたはそれを阻害しますか?
  • 学習環境を変化させてみてください。机に向かって教科書とノートで勉強するだけが勉強ではありません。もし、勉強に苦労しているのであれば、TVやYoutubeなどのメディアをを利用した勉強方法を試してみてください。また、パワーポイントを使ってプレゼンの練習をさせるというのも良い結果を生みます。こうやって今までとは違う環境で勉強をさせると才能が開花する場合があります。
  • 子供の衝動的な行動に感謝しましょう。ADHDの子供の傾向として、計算が速く(勉強の計算というより頭の回転という意味での計算)、意思決定が速いという特徴があります。だから、彼らは衝動的で無思慮のように思われてしまうのです。その気質は「リスクをいとわない勇気ある行動力」の現れだと信じてあげてください。あなたは親として、動きの速い子供に対して身の安全に配慮してあげればよいのです。
  • 真摯に情熱を傾けているその兆候を見逃さないで。もし、子供が何か情熱を傾けるものができたら、応援してあげてください。また、同時にたくさん失敗をして癇癪をおこすかもしれませんが、手助けをするのではなく見守ってあげてください。その失敗が、探求と我慢を覚える出発点となります。転ばぬ先の杖は不要なのです。
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2.ADHDの子供は疲れ知らずで回復力が高い!

ADHDの子供は落ち着きがないのではなく、普通の子供よりも高いエネルギーを持っているため、それを発散する必要がある。だから、じっとさせられることには耐え難くなるのだ。こうした能力を持っていながらADHDと揶揄された有名人には、マイケル・ジョーダンが挙げられる。体力の回復も通常の人より早いので、スポーツをさせるといつまでも走っていられるなどの兆候がある。そうした子供は、一流のスポーツ選手になれる可能性を秘めている。あなたは、それでもそれを抑制させる薬を飲ませますか?

親の対応策の具体例:

  • バスケやサッカーなどなんでもいいので子供が好きなスポーツをさせてみましょう。あらゆるスポーツやアクティビティーをさせて、どんなスポーツを子供が好むのか才能を見て、応援してあげてください。そうすれば、才能が花開き、驚くほど自分で練習をしたり技術を追求するようになります。
  • 時間が許す限り、勉強の前に運動をさせてみてください。勉強机も立ったまま作業ができるスタンディング・デスクを使用するのも一つの案です。勉強しながら、うろうろ動き回るのも問題はありません(じっとしていたのでは、彼らは閃かないのです)。「落ち着きのない子供」という、意味のないレッテルを貼ることになんの意味があるのですか? 
  • 「失敗は成功のもと」がわかるような家庭環境と教育を行ってください。アップルの創設者スティーブ・ジョブズ氏が自分の会社をクビになって、仲間から戻されたなどのストーリーもADHDの子にはよく理解できます。彼らは普段から学校や家庭で、友達や兄弟ができることをできなかったりして、失敗体験を多くしているはずです。失敗するから成功できるということを体感できることが大切なのです。
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3.ADHDの子供には壁にぶつかっても乗り越える力がある!

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ADHDの子供は普通の子供よりも自分の人生をドラマティックに生きようとする素晴らしい演出家でもある。ぶつかる壁が高ければ高いほど、ADHDの子供の脳はよく働き、適応しようとする。ADHDの子供に共通する特徴としては、家庭や学校などでのタスクにぐずぐずと取り掛からないというのがある。これは確かに親や教師にとってはイライラすることだが、実は「よりドラマを劇的にするための前フリ」である可能性が高いのだ。

親の対応策の具体例:

締め切りを決めてあげましょう。子供というのは、親や教師からあれしろこれしろと言われ、そのプレッシャーになんとか応えようとしているのです。でも、できないことも当然ある。そういう時は、いつまでにすべきことが完了するとよいのか、締め切りを決めてあげてください。その締め切りを守れるか守れないかは子供次第です。これがうまくいけば、子供は成功へのシナリオを強く意識できます。また失敗しても、親はそれが成功へのステップなのだということを冷静に理解しておけばよいのです。先述のとおり、失敗は成功の素なのですから。


4.そして、その才能はあなたからの遺伝かもしれない

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ADHDのメカニズムの解明は、遺伝学の進歩にもつながると言われている。遺伝子の研究は何世紀も行われてきたが、いまだに解明されていないことが多い分野だ。今後、ADHDの研究が進めば、遺伝子の研究も同時に進むことだろう。そして、お子さんのADHDが遺伝に関係するとしても悩むことはない。なぜならば、それは「ギフト(才能)」なのだから。

親の対応策の具体例:

  • 多くの起業家にADHDの傾向があることが分かっています。その才能について理解しておきましょう。あなたの子供は、長期的にみれば、起業家や自分自身でビジネスを立ち上げて成功する可能性があります。普通の人とは違って、安定した会社での勤労には向かないため、親を困らせることもあるかも知れませんが、子供を応援してあげてください。
  • ダーウィンの進化論を教えてあげてください。そして、これからの長い人生についてご先祖様に親子で感謝しましょう。

いかがだっただろうか? 意訳文のため、少しわかりにくいところもあったかもしれないが、アーチャー氏の結論はもちろん、本のタイトル通り「ADHDは長所である」ということに尽きる。

だとしたら、わけのわからない薬物を投与して自身の子供の長所を消そうとする親、そして学校・医者というのは、子供たちにとってどういう存在なのだろうか?

考えていただきたい。

ADHDだと診断されたからといって将来を悲観しないことが大切です。
大人になってからもジョブトレーニング(【atGPジョブトレ 発達障害コース】を受けることで就職も難しいことではなくなりつつあります。




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