豪ドミノピザが世界初の宅配ロボを公開。エイプリルフール向けのネタ?いや、マジです(笑)
豪ドミノピザはこのほど、世界初となる業務用宅配ロボットを公開した。
当初エイプリル・フール向けのギャグと思われたが、豪ドミノ・ピザ側はいたって本気のようだ。
第一号ロボット「DRU (Domino’s Robotic Unit)」は今後6か月以内にブリスベン郊外の支店に”勤務”させる予定だという。
DRUは完全な自動運転ロボットで、最高時速約20キロで運行するという。
自動運転車に採用されているレーザー・センサー技術LIDARを搭載し、さらに掃除ロボットで利用されている障害物感知センサーで障害物を避けながら、目的地まで安全かつ正確に到着すると同社は豪語している。
また、雨が降っても防水加工されているため、ロボットへの支障はなく、約190キロという重量があるため、少々の風では倒れない仕様となっているようだ。
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ホントに実現可能なの? 宅配バイトはリストラ?
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さて、”ネタ”としては、なかなかのインパクトだが、このDRU、本当に安全に運行できるのだろうか?
豪ドミノピザのドン・メイヤーCEOはこう断言する。
「DRUは人間による配達よりも安全です。DRUはそもそも安全というテーマをもとに作られました。なにせ、1.5トンもある車が数百グラムのピザを運んでるんですよ。おかしいとは思いませんか? DRUは歩道を運行する安全なロボットなのです」
※オーストラリアでは単車ではなく自動車で宅配されることが多い。
つまり、通常の交通事故と比較して考えればロボットの方が事故率は下がるというわけだ。
また、酔っ払いがピザを盗んだり、ロボットを壊したりしないだろうかとう心配もある。
メイヤー氏によれば「コンパートメント・ロックが付いているので、盗難の心配はまずありません。また、クラウドに常時接続されたIPカメラが内蔵されているので、あるゆる犯罪が起きても即時に対処できます」
ただし、このロボットがすぐさま宅配バイトの仕事を奪うわけではなく、クイーンズランド州運輸交通省の許可を得られた道路と限られている。
オーストラリアのドミノピザでは20分以内宅配ルール(日本は30分)があるため、DRUが宅配できる範囲は近所だけだ。
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加速する自動運転技術。ドミノピザの真の目的は?
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さて、早ければ半年後にも導入されうというDRUだが、その自動運転技術については確かなものなのだろうか?
DRUの自動運転技術を指させるGPS機能にはGoogle Mapが採用されているという。
しかし、ここで疑問が起こる。
Google Mapを使用したことのある人なら体験したこともあるだろう。
例えばGoogle Mapのアプリは雨天時は稼働しないことがあるまた、時折、経路案内がおかしくなるということだ。
さらに、Googleによる自動運転車が2015年12月、バスと接触事故を起こしたことから考えても、実際問題、自動運転技術はまだ未確定な部分が大きい。
ならば、なぜドミノピザは時期尚早とも思える宅配ロボットを採用するのか?
メイヤー氏はこう語る。
「実際のところ、工学やロボット工学の分野での雇用創出にコミットしたいと思っています。豪州の国産技術が向上し、今はシリコンバレーやロンドンに独占されがちなライセンスに対し、オーストラリアも食い込んでいけるようにしたいですね」
ドミノピザが将来配達するのは「未来」なのかもしれない。
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