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プログラミング必修化で海外在住および帰国子女の小学生にも影響?オンラインで学べるプログラミング教室・教材まとめ

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日本および世界各国でIT人材が不足

経済産業省が2016年6月10日に発表した調査結果によれば、情報セキュリティなどに対するニーズの増大やビッグデータ、IoTなどの新しい技術の登場によって、IT人材の不足が浮き彫りになってきているという。

経産省の試算によれば、こうしたIT人材の不足は、2020年に36.9万人、2030年に78.9万人も足りないということになる。

IT人材の不足 ― 経済産業省

昨今より、日本国内の人材不足は業界内では知られていたが、数字を見る限り、かなり深刻なようだ。
また、IT職種における人材不足は日本だけに限っているわけではない。

米国のコンピュータ・サイエンス人材育成のNPO法人「Code.org」の調査によれば、米国では2020年に140万件の雇用機会があるものの、コンピュータ・サイエンスを学ぶ学生はわずか40万人に過ぎず、極度の人材不足に陥ると警告している。

codeorg

各国のプログラミング教育事情

このように世界的に人材不足であるIT職は、各国も人材不足を解消するための施策が実施されている。
各国の状況はどうなっているのかについて、列挙してみると以下のようになる。

イギリス:義務教育期間(5歳~16歳)においてプログラミング教育を全国の学校で必修化。

オーストラリア:プログラミングやコンピュータサイエンスを学ぶ授業をYear3以上の初等教育(8歳~13歳)において必修化。

シンガポール:中等教育の普通校技術系コースで教科「Computer Applications」が独立教科として設けられ必
修となっている。

フランス:アルゴリズムとプログラミング教育は、現在後期中等教育(高校程度)の一部のコースで実施されている。

米国:一部の学校でのみプログラミング教育が実施されているが、いずれも必修ではない。しかし、国全体でプログラミング教育は推奨されており、Apple社が今秋から始まるConnectED Schoolに対し、教師用にMac・iPad4,500台と児童生徒用iPad5万台を無償提供するなど、高等教育の現場ではかなり進んでいる。

韓国:プログラミング教育は中学校で選択科目、高等学校の教科「情報」の学習項目の一部として必修化されている。

こうやって見ると、概ねどの国も「プログラミング」の授業を日本よりも早期から始めていることがわかる。

こうした世界的な情勢や日本国内の事情から、文部科学省は2020年より小学校でプログラミングを必修化する方針を固めた(中学は21年、高校は22年を予定)。

プログラミングの必修化が決まれば、当然、外務省が管轄する海外の日本人学校および補習授業校のカリキュラムにも反映してくるはずなので、海外在住者や帰国子女のスタディ・プランにも少なからず影響が出る。

そこで今回は、世界的に必要とされている学習スキル「プログラミング」について、教室や教材などについて紹介する。

教室などはオーストラリアをベースとするが、同等の教室は先進国各国にあるほか、教材は世界共通のものもあるので、オーストラリア国外の在留邦人の人もぜひチェックしておいてほしい。また、インターネットを介して購入できる教材などもあるので、日本のプログラミング教室や教材についても合わせて紹介する。

豪州で学べるプログラミング教室・教材まとめ

基本からしっかり学ぶなら「プログラミング教室」

講師からきっちり学ぶならプログラミング教室に通うのがベスト。ただし、オーストラリアではまだまだ子供向けのプログラミング教室は少ない。個人で行っているチューターなどもあるので、ここでは代表的なものを紹介しています。

Code4Fun


元NASAのソフトウェア・エンジニアのジェシー・クラーク氏をヘッドコーチに置くプログラミング教室。プログラミング学習ソフト「スクラッチ」を用いてコーディングを覚えるビギナーコースから3Dゲームを制作するプロコースまでの3段階のコースを用意。Year1~Year11が対象。教室はシドニー郊外に12教室ある。

http://www.code4fun.com.au/


CodeCamp


オーストラリア最大規模のプログラミング学習イベント「CodeCamp」がこの9月後半~10月に開催! 初心者でも作れるiPhoneアプリの作り方のほか、ホワイトハッキングの仕組みを覚えたり、Javascriptのコーディングを試作したりと初心者から上級者まであらゆるレベルの人を対象としている。昨年は全国で約8000人が参加、会場はシドニー、メルボルン、ブリスベン、ゴールドコースト、アデレード、ニューカッスル、タウンズビルほか。

http://www.codecamp.com.au/


Tech Kids Camp


日本国内でプログラミングを学ぶなら、サイバーエージェントが運営している「Tech Kids Camp」がオススメ。短期集中の「キャンプ」、長期で学べる「スクール」、地域密着型で少人数制の「ホームティーチャー」とニーズに応じた学習スタイルが選べるほか、子どもたちがプログラミングやプレゼンテーション能⼒を⾝につけることのできるコースも豊富。

http://techkidscamp.jp/


自宅にいても学習できる!学習ソフト・アプリ

コンピュータを学ぶなら、学習ソフトやアプリを使えば自宅でもできる。パソコンがなくてもタブレットでも学習が可能かつ多くのものが無料なので、すぐにでも始められるのが特徴。ここでは子供向けに開発された「ビジュアルプログラミング言語」と呼ばれているものを紹介。

スクラッチ(Scratch)

スクラッチ

オーストラリアの多くの小学校では2016年、Year3以上の学年でプログラミングが必修化されている。その授業でも多くの学校が利用しているのがプログラミング学習ソフト「スクラッチ」。マサチューセッツ工科大学のメディアラボが開発した子供向けのソフトで、直感的な操作方法ながら、プログラミング学習の基礎となるオブジェクト指向について自然と理解できるようになる。

https://scratch.mit.edu/


プログラミング

プログラミン

文部科学省が開発した子供向けのプログラミング学習サイト。操作性はスクラッチと同様で、ブラウザがあればすぐにでも始められる。簡単な操作で自分が作る絵を動かしたりすることでプラグラミングの方法論などを学んでいく。簡単なゲームのプログラムも高度なプログラミングもこの基礎を理解することが大事なので、文科省ではスクラッチ同様、プログラミンの利用を薦めている。

http://www.mext.go.jp/programin/


Viscuit(ビスケット)

プログラミング学習無料ソフト ビスケット
子供向けのプログラミング学習ソフトとしては老舗的な存在のビスケット。より直感的な操作性で3歳児でも遊びながら、プログラミングの仕組みについて体験することができるのが特徴。パソコンやタブレット、スマートフォンなど使えるデバイスも多いので、こどもにゲームをさせるくらいならとインストールしている親御さんも多い。

http://www.viscuit.com/


Swift Playgrounds(スウィフト・プレイグラウンズ)

Apple社が開発したiPadを利用したプログラミング学習アプリ。iPhoneやMacで使われているOS「iOS」やApple Watchなどのアプリケーションを開発するために必要なプログラミング言語「Swift(スウィフト)」の記述方法を学べる。Swiftは従来の「Object-C」から新しくなった言語で、より直感的にコードを書けるようになるという。リリースは2016年10月13日(日本語版は未定)。

http://www.apple.com/au/swift/playgrounds/


いかがだっただろうか?
プログラミングの世界は開発言語によっても学ぶことが異なり、縦軸にも横軸にも幅の広い世界のため、学ぶことを逡巡する若者も多い。しかしながら、それゆえプロとして活躍できれば高給の職に就けたり、起業家としても大成できる可能性も高まる。
この世界的な人材不足からすれば、その潮流は今後より顕著なものとなるだろう。
それゆえ必修化の流れに乗って、コンピュータ科学の分野をこどもに勉強させるのも良さそうだ。


iPadは学割でも購入可。プログラミング学習にもオススメですよ!


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