第98回全国高校野球選手権は8月7日から21日まで阪神甲子園球場で開催される。
夏の風物詩として、人気の高い高校野球は年々入場者数が増加しており、昨年は過去最高の862,000人が観戦に訪れた。
誕生から101年が過ぎても衰えぬこの人気ぶりは、世界のアマチュアスポーツでも非常に珍しい存在だと言われている。
例えば、人気を2分するサッカーと比較すると、
「全国高校サッカー選手権」では、昨年の1日の最高動員数が5万4000人だったのに対し、
高校野球の場合は8万2000人と大幅に上回っている。
そんな高校野球は、高校の経営にも大きな影響を与えている面がある。
特に私立高校の場合には、近年の少子化によって生徒の獲得が激化し、学校経営もしのぎを削る状態だ。
知名度や実績に高い学校に入学希望者が集中するなど、格差も生まれているため、
学校側では、知名度アップや実績作りは学校経営にとってますます重要となっている。
例えば、甲子園に出場することで、知名度がアップ新入生が急増するというケースは少なくない。
そんな中、史上初めて通信制の高校が甲子園に出場する。
北北海道代表のクラーク記念国際高校だ。
クラーク記念国際が北北海道大会初優勝!創部3年目の通信制高校が甲子園出場の快挙!https://t.co/ICSPNUXoyw https://t.co/JXss8s97Se #BaseballNEXT pic.twitter.com/YvplYg1jxC
— 最強プロ野球速報【公式】 (@BaseballNEXT) 2016年7月21日
オーストラリアにもキャンパスを持つ同校は通信制とは思えない、充実した施設で、これまでに多くの著名人らを排出してきた、
いわば隠れた名門校。
そこで、今回はオーストラリア留学プログラムなどを含め、同校の横顔について紹介する。
クラーク記念国際の校長は世界最高齢エベレスト登頂者
クラーク記念国際高校は1992年、当時日本でまだ5校しかなかった「広域通信制高校」として北海道深川市に開校した。
一般的な通信制くこうとは異なり、通信制ながら週5回の通学による「通信制全日型教育」がメインとなる全日型コースのほか、フレックス学習コースやWEB学習コースなどを持つ単位制の高校として知られている。
この同校の開設にあたって好調に就任したのが、世界最高齢エベレスト登頂の記録を持つ三浦雄一郎さんだ。世界最高地点スキー滑降(ギネスブック掲載)、世界七大陸最高峰スキー滑降完全制覇など、世界的記録を次々と樹立した冒険家、プロスキーヤーとしても有名で、83歳の現在でも現役というから驚きだ。
同校は現在、北海道本校のほか、全国各地に50以上のキャンパスを構え、約1万1000人が通うマンモス校だ。
しかしながら、一般的な全日制とは違うため知名度の方はそれほど高くはなかった。
また、従来の「通信制高校」というイメージから特別な事情のある生徒が通うなどと異なったイメージで思われることも多かったようだ。
クラーク記念国際高校のユニークなプログラム
しかしながら、「Boys, Be Ambitious! (少年よ、大志を抱け!)」というクラーク博士の有名な言葉の通り、夢や希望に挑戦し、達成するという教育理念を掲げた同校では、画一化され高校のプログラムとは異なり、とても柔軟なカリキュラムかつ単位制を敷くことで、生徒の資質や能力、ニーズに応える教育を行っているという。
そのため、生徒たちは自分の好きなことや得意なことにとことん打ち込むことができるのが特徴だという。
週5日通学する全日型コースでは、難関大学進学コースや特別進学コースなどの進学コースからヴィジュアルデザインコースやクリエイティブコース(ゲーム・プログラミング専攻)といった専門技術コースまで26コースと多彩な学びを用意している。
今年甲子園に出場するのは、スポーツコース(硬式野球部)の生徒たち。北海道本校にしかないコースで北北海道代表初の全国制覇を狙う。
こうした専門的なコースにプロフェッショナルの指導者を招へいし、同校ではさまざまな有名選手や著名人が育っている。
提携ではない独自のオーストラリア留学プログラム
また、同校では1997年からオーストラリア・クイーンズランド州への留学プログラムを実施している。
特にどこかの高校と提携するといったプログラムではなく、独自のオーストラリアキャンパスを2つ設け、日本人教員・スタッフが常駐している。
そのため、渡航機会は年10回以上、期間は3週間から最長27カ月まで選ぶことができるほか、単位制なので長期留学者でも3年で高校を卒業することも可能だ。
こうした独自の海外キャンパスを持つ高校はやはり珍しく、カリキュラムやプログラムも独自のものを提供できるため、留学を目的にインターナショナルコース/国際専攻に入学する生徒も少なくない。
【GS留学】無事にオーストラリアに着きました。コアラホスピタルで保護されたコアラの生態について博士から授業を受けました。最初から英語のレベルが高いですが、みんながんばれ❗️ pic.twitter.com/bsfBvYmRJt
— クラーク記念国際高等学校 横浜キャンパス (@clarkyokohama) 2016年7月18日
クラーク記念国際高等学校 東京キャンパス ただいまオーストラリアに留学中 パフォーマンス👉保育福祉👉インターとコースをコロコロ変えてますが、これからはインター一筋でいきます!#クラーク記念国際高等学校#東京キャンパス pic.twitter.com/uBPskQqCfh
— HInAka (@hinakagossip) 2016年3月5日
こんなにいる! クラーク記念国際高校出身の著名人
さて、このように生徒個人個人の夢や希望に特化したプログラムから、これまでに多数のオリンピック出場選手なども輩出している同校。
最後にその才能を飛躍的に伸ばしたクラーク記念国際高校出身の著名人・有名人を紹介しておこう。
森泉 (ファッションモデル)
世界的なファッションデザイナー森英恵さんのお孫さん。モデルの傍らタレントとしても売れっ子。
小林可夢偉 (F1レーサー)
2012年の日本グランプリで表彰台に立つなど世界で活躍するF1ドライバー。
次の目的地へ! Next destination! #selfie #tagheuer #carbonmatrixcomposite #DontCrackUnderPressure pic.twitter.com/zOIcitXwyw
— KAMUI KOBAYASHI (@kamui_kobayashi) 2016年3月8日
北川景子(女優)
ミスSEVENTEENでのモデルデビューを機に上京、クラーク国際東京キャンパスに転校。言わずと知れた人気女優で、最近ではDAIGOさんとの結婚でも話題に。
竹内智香(スノーボード・アルペン ソチ五輪銀メダリスト)
29歳で初めてワールドカップ優勝を果たし、ソチ五輪で銀メダルと大輪の花を咲かせた努力家。しばしば美人アスリートとしても紹介される才色兼備。
錦戸亮(関ジャニ∞)
関ジャニ∞のメンバーで俳優やタレントとしても活躍中。現在クラーク記念国際高校はジャニーズ事務所のタレントも多く入学し、第二の堀越とも言われている。
【錦戸亮(関ジャニ∞)】
不可能なんて、頑張れば可能になんねん。 pic.twitter.com/vpzmDgBMWf— ☆心のサプリ名言集☆ (@Ren0411Yume) 2016年7月14日
指原莉乃(AKB48)
総選挙2連覇で今や押しも押されぬAKBの中心。マルチタレントとしてもその才能を開花させている。
LOVE TRIPミュージックビデオ撮影終了!いいものたくさんみて、心が満たされた二日間
たくさんの方に協力していただきました。完成が楽しみです!☺️ pic.twitter.com/EAHgCeA6Ru
— 指原 莉乃 (@345__chan) 2016年7月7日
岡田将生(俳優)
2010年、第34回日本アカデミー賞 優秀助演男優賞を受賞するなど、若手実力派俳優の筆頭格として映画・ドラマに引っ張りだこ。
岡田将生くん✨カッコいいと思ったらRT✨ pic.twitter.com/0KeauHeyJC
— 岡田将生☆動画 (@yxge9s0j) 2016年9月22日
重盛さと美(タレント)
ほんわかキャラでバラエティ番組などで活躍中の人気タレント。
いかがだっただろうか?
ちなみに、海外育ちの帰国生の受け入れも積極的に行われており、帰国生の苦手科目を復習するカリキュラムも別途用意されている。同時に、海外で取得した単位の互換にも柔軟に対応しているので、編入学における問題も少なさそうだ。
校長先生の三浦雄一郎さんから学べることはたくさん!
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