ワーホリ・学生がオーストラリアで起業する方法|ABN申請方法と海外フリーランサーのススメ
海外で仕事をするとなると、相当な英語力が要求されるということで、
ワーキングホリデー(ワーホリ)や学生としてオーストラリアに滞在している人の多くは、アルバイトで生計を立てています。
ワーホリや学生に人気の仕事といえば、
カフェやレストランでのウェイター/ウェイトレス、ショップ店員、キッチンスタッフ、清掃スタッフなどです。
しかし、ワーホリや学生の人でも起業が可能というのは知っていましたか?
起業と言っても、いきなり会社を立ち上げる必要はなく、
自分のこれまでのキャリアを生かしてフリーランスや個人事業主として仕事をすることも起業にあたります。
例えば、最近ではウーバー・イーツ(Uber Eats)の配達員などが最近は人気ですね。
ワーホリや学生さんの中に、自分のスキルを生かして日本でフリーランスとして働いていた人もいるはず。
自由な時間で働いて、休暇もしっかり楽しめるのがワーホリや留学のいいところ。
そこで、今回はワーホリや学生さんが起業する際に必要となるABN(オーストラリア・ビジネス・ナンバー)の申請方法について、図解で説明します。
1. オーストラリア・ビジネス・ナンバー(ABN)とは?
2. ABNの申請に必要な物
3. オーストラリア・ビジネス・ナンバー(ABN)の申請方法
4. ABNを取得したら、こんな仕事にチャレンジしてみよう
2020年3月27日追記:
【新型コロナウイルス】豪州政府の個人・事業者向けに実施する主な経済対策の概要が発表されました。
以下は日本国総領事館からの翻訳文です。
(個人所得支援)
・時限的措置として2週間当たり550 豪ドルのコロナウイルス対策補助を導入:求職者手当、若年求職者手当、児童養育手当、農水産業家計給付、生活保護の受給資格者のいずれか
※本補助の対象期間は、通常対象外の個人事業者や契約社員(Casual Staff)等も適用対象
期間:2020年4月27日から6か月間
(家計支援手当)
・各750豪ドルを2回にわたり給付:(1回目の給付)老齢年金、障碍者支援年金、児童養育手当、求職者手当、生活保護、家族税優遇
制度等の社会保障の受給者、割引カードの保持者のいずれか。(2回目の給付)個人所得支援を受給している者を除く1回目の給付条件に該当する者
期間:2020年3月31日以降(1回目)、2020年7月13日以降(2回目)
オーストラリア・ビジネス・ナンバー(ABN)とは?
オーストラリア・ビジネス・ナンバー(ABN)とは、オーストラリアで個人事業主やフリーランスなどとして働く際に必要な事業者登録番号のことです。
ワーホリや学生さんの多くはEmployeeといって、従業員・スタッフ・雇用者として働いているかと思いますが、ABNを取得することで、個人事業主やフリーランスとして働くことが可能になります。
例えば、最近流行りのUber Eatsの配達員。自動車があるならUberやDiDiのドライバーとしても働けます。
また、グラフィックデザイナーやWebデザイナー、カメラマンなどのクリエイティブ系の職種もフリーランサーが多いので、個人事業主として働くにはABNが必要となります。
TFN(タックス・ファイル・ナンバー:納税者番号)とは異なり、帰国時に登録を解除することもできます。
個人事業主・フリーランサーとなれば、自分の自由な時間を有効に使って仕事をすることができます。
また、報酬の金額も自分で決めることができます。
しかし、デメリットもあり、例えば、個人事業主となるので仕事上の責任はすべて自分に降りかかります。
労災などもありません。
また雇用者ではないので、最低賃金なども適用されない場合があります(報酬はすべて自分で交渉)。
ABNの申請に必要な物
ABNの申請の際に必要な物は以下のとおりです。
オンラインで申請するので、煩雑な書類は不要です。
- タックス・ファイル・ナンバー
- メールアドレス
- 電話番号
ちなみに取得費用はかかりません。無料で取得できます。
オーストラリア・ビジネス・ナンバー(ABN)の申請方法
それでは、早速ABNを取得してみましょう。
1. 政府サイトの申請画面に開く
まずは、パソコンやスマートフォンで申請画面を開きます。
直リンクはこちら:https://bit.ly/2Ukf8KM
すると上記画像のような画面になるので、申請ボタン(Apply or reapply for an ABN)をクリックします。
2. 重要なインフォーメーションを読む
ここでは、注意事項とプライバシーポリシーの説明があります。
嘘をついた場合の罰金などが書いてありますが、問題なければ、合意のところにチェックを入れて次に進みます。
3. ABNの取得要件について
次に、出てくる画面はABN資格の要件について聞かれます。
まずは、Individual (Sole trader)にクリックします。
ワーホリや学生さんが個人事業主・フリーランスとして働くために取得することがほとんどなので
2番目のCompany, Partnership, Trust or other organisationは雇用者として働いたほうがいいので無視してOK。
3番目のSuperannuation entityも無視してOK。
以降は、以下を参照して下さい。
- Will your activities be carried out in Australia?:YES
- Have you started or are you taking steps to start your activity?:YES
- What is the nature of your activity?: In the form of a business(本記事の多くの人がこれに当たります)
- Are you doing things that are consistent with running a business (use the help icon to see the list of what we look for)?:YES
すると、このような確認画面になるので「NEXT」をクリック。
4. 申請の詳細について
ここでは、ABNまたはTFNをすでに持っているかどうかを聞かれます。
通常は、ABNをはじめて申請する人でかつTFNを持っている人なので上の画像のようにチェックを入れます。
5. 税務情報について
ここはタックス・ファイル・ナンバーを取得した時と同じく、「納税を目的として居住するのか」ということの宣誓だと思ってください。
もちろんYESですよね。
下の空欄はもし、いつもお願いしている会計士に申請を代行してもらっていたり、いつも見てもらっているなら、登録番号を入力しますが、ここは空欄で構いません。
6. 申請者情報について
ここは申請者(あなた)の名前や生年月日、タックス・ファイル・ナンバーなどの個人情報を入力するところです。
7. ビジネスの活動について
ここでは、ビジネス内容について答えます。
上から順に解説します。
これはいつからABNが必要かを聞かれています。申請日で良いでしょう。
●If you intend for this business activity to be less than 3 months, on what date do you expect to cease business?
これはその事業内容が3ヶ月未満で終了する場合、終了する日付を聞いています。多くの場合は空欄でOKです。
●Main business activity
Describe the Individual/Sole Trader’s main business activity:*
これは、事業のメインとなる職種について聞いています。
●Select the category which best matches the Individual/Sole Trader’s main business activity:*
これはその職業のカテゴリー(業種)について聞いています。
●Does the Individual/Sole Trader operate an agricultural property?*
これは農業関係かどうかについて聞いています。
8. 住所・Emailについて
ここでは住所や連絡先について記入します。
9. 連絡先の詳細について
ここでは、再度、連絡先などについて聞かれます。
10. 申請理由について
最後に申請理由について聞かれます。
●Why is the Individual/Sole Trader applying for an ABN?
申請の理由について聞かれるので、「New Business in Australia」でOKです。
●Is this the Individual/Sole Trader’s first time in business in Australia?
はじめてオーストラリアで個人事業主としてビジネスをしますか?ということなので、YESにします。
あとは、宣誓して送信をすれば、申請は完了です。
申請後、問題なければ1週間から2週間の間に、11桁のABNが交付されます。
4.ABNを取得したら、こんな仕事にチャレンジしてみよう
さて、無事にABNが取得できたら、その日から活動を開始してみましょう。
前回の記事「おすすめの意外な副業5選ー在宅勤務・テレワーク・海外在住者でもきっと稼げる!」でも紹介したように、
副業としても人気の仕事がたくさんありますね。
すぐにでも始められそうな職種にはこんな仕事があります。
Uber eatsの配達員
日本でも人気のUber eatsは、オーストラリアでも人気です。
オーストラリアには他にもDeliverooという会社もあります。
仕事はいたってシンプル。注文が入ったら、お店でピックアップして、お客さんに届けるだけ。
車やバイクがなくても、自転車でも雇用してくれるので、応募してみる価値はあります。
Youtuber
今や、子どもが憧れる職業の上位に入るYoutuber
ワーホリや学生の人なら、その普段の海外生活がそのままコンテンツになることでしょう。
スマホ1台あれば、スタートできるのだから、やらない手はないでしょう。
Youtubeで得た広告収入はもちろん、Tax Returnで申告する必要があるので、もし、大きく稼げるようになったら注意してくださいね!
Webデザイナー・グラフィックデザイナー
デザイン系の仕事はフリーランスとして働くのがオススメ。
自分の空いた時間を有効活用でき、オーストラリアの水準で報酬をもらうようにすれば、日本にいたときよりも稼げる可能性は出てきます。
日本でもデザイナーとして働いていて、オーストラリアに来ている人はけっこういます。
英語環境で仕事をすることで自身のキャリアアップにもなりますよ。
プログラマー
プログラマーなどエンジニア系の仕事は、うまくいけば安定した収入を得ることができるのでオススメです。
英語ができないと難しいと思うかもしれないけれど、日系の企業でも常に必要とされる職種だけに、チャンスはかなりあると見ていいでしょう。
イラストレーター
こちらも今はデジタルがメインだが、アナログな人でも、センスがあれば稼げる可能性はあります。
むしろ、外国人にはないセンスで海外でのほうがブレイクする可能性は高いでしょう。
ミュージシャン
最近は、インスタグラムやYoutube、その他のSNSから火がつくことがあるミュージシャン。
この仕事もフリーランスとして活動することが可能です。
また、ストリート・ミュージシャンとして活動することも可能で、そこで得た投げ銭も課税対象となるので要注意。
通訳・翻訳家
オーストラリアではNATTIという通訳・翻訳家の国家資格があります。
NATTIを取得すれば翻訳家や通訳として活躍の幅が広がるでしょう。
いかがでしたか? このようにABNを取得することで自分で稼げる職業はまだまだたくさんあります。
ワーホリだから、英語が苦手だからといって諦める必要はありません。
また、ABNを取得してフリーランスとなれば住んでいる国も関係なくなります。
どんな仕事があるかは日本のサイトからでも探すことが可能になるので、ぜひ以下のバナーにあるような求職サイトに積極的に登録してみましょう!
Comments are closed, but trackbacks and pingbacks are open.