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2015年夏の高校野球の見所と海外で高校野球を見る方法

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第97回全国高校野球選手権が8月6日(金)から開幕する。

毎年、幾多の名勝負、筋書きのないドラマを見せてくれる高校野球だが、今年は100周年ということで、早実のOB・王貞治さんが始球式を行い、第1回大会優勝校・鳥羽(京都二中の継承校)の主将・梅谷くんが選手宣誓をするなど、話題性も一際高い大会となっている。

さて、そんな歴史のある高校野球をぜひともオーストラリアやその他の海外在住の人にも見てもらいたいということで、以下の2つの手法について紹介する。


TVで見る – NHKワールドプレミアム

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「NHKワールド プレミアム」は、ニュースや情報番組だけでなく、ドラマ、音楽、スポーツ、文化・芸能、子ども番組といったNHKの多様な番組を1日24時間、日本語で視聴できるチャンネル。もちろん、春・夏の高校野球中継も見ることができる。オーストラリアで視聴するには、「NHKワールド プレミアム」を放送しているTelevision Oceania(衛星放送局)と契約することになる。
※新規申し込みの人は今大会期間中に間に合わない場合があるので注意。

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ネットで見る – バーチャル高校野球

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海外では朝日放送の番組をテレビで見ることはできないが、高校野球の全試合をネットで中継している。2015年からは地方大会の決勝戦からすでにライブ・ストリーミングが行われており、通常は地元の試合しか見られないところを、全国・世界へと多くの感動を伝えたとして高校野球ファンの間で話題となった。視聴の快適さはネット環境とデバイスによって異なる。ADSL2以上でパソコンで見るのがオススメ。ちなみに、センバツ大会は毎日放送の特設サイトで、こちらも全試合ライブで見られる。

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さて、100周年の記念大会となった第97回全国高校野球選手権。果たしてどんな大会になるのだろうか?

全体的には、早実の「清宮フィーバー」一色といった感じだが、興味深い選手やチームもたくさんあり、今年は混戦模様の大会になりそうだ。

ここでは、春の選抜優勝を大会前から敦賀気比と予測し、的中させた筆者の独自の視点から、2015年夏の高校野球の優勝候補と注目校について紹介する。

2015年 夏の高校野球の展望

本命は東海大相模、敦賀気比。追う仙台育英、作新学院

今年は実力全国一とされる大阪桐蔭が大阪大会の準々決勝で敗れ、高校生No.1投手・高橋純平を擁する県岐阜商も岐阜大会準決勝で敗退するなど波乱含みの大会と言われている。

さて、巷の評判では、神奈川県代表の東海大相模が優勝候補の大本命とされている。

東海大相模は、150キロ左腕の小笠原、150キロ右腕の吉田の二枚看板に加え、豊田、杉崎、長倉と長打力のある選手がそろうなど投打に隙がないと言われている。順当に考えれば、東海大相模は実力的に紛れもなく1位だろう。

[su_youtube url=”https://www.youtube.com/watch?v=yanDQ3ui3Mk”]

しかし、超高校級とされる青島、吉田、小笠原という三枚看板で挑んだ昨年の夏の甲子園でも、東海大相模は初戦の盛岡大付に逆転負けを喫した。東海大相模は春には強いが、夏に弱いというジンクスを払拭できていない気がする。そして、今年の初戦は、昨夏ベスト8の聖光学院。今や実力は全国屈指で、9年連続出場という東北が誇る強豪となった。今年も強力打線は健在で、ベスト8あたりに食い込む力は十分にある。

また、本格派の投手ばかりを並べても、打順が一回りすれば打たれかねないのが今の高校野球。投手の調子次第では打ち込まれてしまう可能性もあるので、初戦に注目したい。

また、春の選抜優勝校で史上8校目の春夏連覇を目指す敦賀気比も投打のバランスが良く、優勝候補にふさわしいチームだ。
ただ、主戦の平沼はエースで4番というチームの大黒柱を独りで担っているだけに、選抜の時と同じような好調を続けるのは困難だといえる。もともと打撃のチームだけに、チーム全体のバットの振りと守備が試合を左右しそうだ。

[su_youtube url=”https://www.youtube.com/watch?v=Lz9YZN8U1Vg”]

この2強を軸に大会は進みそうだが、東北初の優勝を目指す仙台育英、機動力野球が魅力の作新学院がこの2強に続くチームといえるだろう。

その他の注目校

さて、100周年となる今年の大会は初出場が少なく、古豪・伝統校と呼ばれる高校が多く出場しているのが特徴だ。

最多出場の北海を筆頭に、中京大中京、早稲田実業、秋田商、静岡、鳥羽、智弁和歌山、天理、鳴門、鹿児島実業など往年の高校野球ファンにもなじみの深い強豪校がずらりと肩を並べている。

中でも、筆者が注目しているのは、静岡、鳴門の県立勢だ。

静岡は、昨年の甲子園経験者が6人も残っている経験値の高さが強み。しかも、昨秋の新チーム結成以来、県大会と東海地区大会で負けなし、選抜大会もベスト8で優勝した敦賀気比を9回まで苦しめた。2年生の本格派右腕・村木を軸に、3年生の村松、松田が相手のチャンスの芽をつぶす継投策で勝ち上がってきた。自慢の打撃は、1番から9番まで切れ目のない打線が特徴で、優勝候補の3番手くらいに位置するといっていいだろう。

[su_youtube url=”https://www.youtube.com/watch?v=A37O-khiXHQ”]

鳴門は総合力で勝利をつかむ泥臭い野球が特徴のチームだ。突出した選手がいるわけではないが、森脇稔監督の采配に注目したい。森脇監督は今年、20年以上にわたり指導、育成に貢献した野球部の責任教師や監督に贈られる「育成功労賞」を受賞した。

これまで森脇監督は表舞台で騒がれることはなかったが、鳴門は今年、県立高校でありながら4年連続の甲子園出場という偉業を達成した。この功績は実は全国でもかなり珍しい。横浜高校の渡辺監督が勇退し、名監督が続々とユニフォームを脱ぐ昨今において、次代の名将候補といえるのが森脇監督なのだ。

近年では2013年にベスト8入りを果たした鳴門。持ち前の渦潮打線は今年も健在で、やや投手陣に不安を残すが、どこまで上位に食い込めるかに注目したいところ。

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こうした公立勢は、波に乗ると強豪を食うほど底知れぬ力を発揮するので、こちらもまた、初戦に注目したい。

また、私学勢では、甲子園最多勝監督・高島仁監督率いる智弁和歌山、甲子園最多優勝校・中京大中京の記録にも注目が集まっている。

そして、今大会もっとも注目を集めているのが、早稲田実業の1年生・清宮幸太郎選手だ。
打撃技術や飛距離はすでにプロの風格さえある清宮。大舞台で最高のアーチをかけられるかも見どころとなっている。

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優勝予想はズバリ 関東一高!その理由とは?

さて、2015年深紅の大優勝旗を手にするのはどの高校かと聞かれれば、今年は悩みに悩んで、関東一と予想する。とはいえ、どのメディアを見ても関東一が全国のトップになると予測しているメディアはない。

その通り、実力的には出場校中でも中位程度というのが大方の見方だろう。

しかし、なぜ関東一が優勝すると思うかと聞かれれば、その根拠は、注目選手「オコエ瑠偉」の存在だ。

オコエ選手はナイジェリア人の父と日本人の母を持ついわゆるハーフの選手。

身体能力が非常に高く、遠投120m、50m5秒9、通算35HRと走攻守3拍子そろっており、プロも注目している。

しかし、オコエ選手1人が原動力となって優勝できるものではない。そこで、以下に優勝の可能性について根拠を示してみたいと思う。

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・一番打撃力のある選手を1番に据えるチームは躍進する
かつて最も信頼できる打者は4番というのが定説だったが、近年は3番または1番に置くという戦術が増えてきている。これは、特にイチローがメジャーで活躍してから増えた戦術で、最強打者を1番に置くことで、最もバッターボックスに立つ回数が増えるという理由がある。「足のある4番」を1番に置くという戦術は確かに増えている。今大会では関東一のオコエ選手ならびに、大阪偕星の姫野選手らがそれに当たる。
 こうした戦術を取れるのは、2番打者以降もある程度、打撃力のある選手がそろっていることが予想できるため、打線の歯車が回りだすと、非常に機能する打線になりやすい。

・8回、9回に集中打で大量得点が取れるチームは強い
関東一は東東京大会での準決勝、決勝と、大事な試合の8回に大量得点を取っている。これは近年の甲子園でも上位に食い込むチームのひとつの特徴(例えば敦賀気比)だ。高校野球が劇的なドラマを生むのは、やはり後半になると投手の体力の消耗などにより、打者有利となりやすいからだ。そこで集中して抑える投手は本物だが、打たれ始めると動揺するため、空気が一気に逆転する。そうなると、追う展開の中では逆転、リードしている展開ではダメ押しとなり、試合を決定付けるケースが多くなるのだ。そういう意味で関東一は全体的な実力は中程度ではあるが、ここ一番の試合に強いと見て良いチームだといえる。

・100周年記念大会の裏テーマは「高校野球のグローバル化」
高校野球ではこれまでさまざまなドラマがあったが、外国籍を持つ選手が優勝したというのは、大正5年(1916年)選手権の慶応・ダン一塁手と昭和32年(1952年)選抜大会における早実・王貞治投手くらいで外国籍選手のほとんどが涙を飲んできた。例えば、2003年の決勝、常総学院に敗れたダルビッシュ有投手、はたまた往年のファンであれば、1969年の三沢高校・太田幸司(ロシア人の母と日本人の父)が決勝再試合の末、涙を飲んだことを覚えている人もいるだろう。
 今年、100周年記念大会ということで、社会情勢などを大きく鑑みて、このいわゆる「(良い言い方ではないが)ハーフ選手」に日の目が当たるのではないかと筆者はにらんでいる。
 つまり、「ハーフ選手が初めて夏の大会を制する」というドラマが起きる予感がする。100年が経ち日本の社会は国際化し、高校野球もまた新しい100年を刻むべく、これまでになかった新たなドラマが生まれるというストーリーが生まれるのではないかと考えている。それに最もふさわしいのが関東一高ではないかとにらんでいるのだ。

※ブラスバンドコンテストで世界一にもなったことのある吹奏学部の応援にもぜひ注目していただきたい。

さて、実際、順当に東海大相模が優勝してもまったく不思議ではなく、この予想を的中させるのはかなりハードだと思う。しかし、こうしたドラマが実際に起こりうるのが高校野球の魅力でもある。

いずれにしても、元高校球児である筆者としては、高校野球100周年という重みのある大会に心に刻まれる名勝負が生まれることを願ってやまない。

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