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帰国子女の大学入試も激変!? 最新の大学選びとは?

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日本では近年、大学受験者数が約57~58万人前後で推移し受験率は約95%と過去最高のペースで推移している。

そんな中、海外で育った帰国子女が高い語学力という強みを活かして、日本の大学を受験するケースが増えてきている。

しかし、日本の大学受験はこれまでの「センター試験」を2020年で廃止し、2021年1月から「大学入学共通テスト」という入試制度をスタートさせた。

そんな中、18歳人口の減少に伴い経営が苦しくなりつつある大学は、生き残りをかけた再生プランから、飛躍的に受験者を集める大学が登場し、かつての一流大学と呼ばれていた高学歴の牙城が崩れつつあることをご存知だろうか?

そこで今回は、これから2021年の大学受験を目指す人のために、大学選びのための最新の戦略について紹介する。

早慶上智、関関同立はもう古い?大学変革3つのポイント

帰国子女の大学選び

関東なら早慶上智、MARCH(明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学)、日東駒専、関西なら関関同立、産近甲龍とよく言われる大学の序列だが、今変化が起こっている。その理由は、以下の3つが大きなポイントとなっている。

1.私立大学の定員厳格化

2.大学入学共通テストの導入

3.18歳人口の減少

このように変わりつつある現代では、親世代の常識が通用しなくなりつつある。

それでは、何を基準に志望校を選ぶべきか?

以下に説明していこう。

私立大学の定員厳格化

私立大学の定員厳格化の背景には、2016年に文部科学省が通達した「入学定員管理の厳格化」がある。
これは、大学が定員を大幅に超過して入学させた場合、「私立大学等経常費補助金」を交付しないというもので、文科省はこの超過率の基準を2016年から段階的に引き下げ厳格化してきた。
それにより、東京では、早慶上智、MARCHといった上位大学で、模擬試験ではA判定が出ていた受験生が実際の入試で不合格となるケースが多発して問題となった。
その結果、受験者の安全志向が高まり、2019年は、東洋大学や駒澤大学などいわゆる日東駒専の大学の志願者が増えた。
地滑り的な減少となっており、まず早慶が難しくなる、その次にMARCHが難しくなるという減少が起きている。

大学入学共通テストの導入

こちらは2021年、いよいよ大学入試センター試験がなくなり、大学入学共通テストという名前に変わる。
大学入学共通テストでは知識量より思考力、判断力、表現力を重視する問題が増えるという。
これに合わせて、各大学の独自の入試も思考力を重視する入試にシフトしていくことが予想されている。
これまで全部マークシートで行ってきた入試対策は通用しなくなるが、ある意味、これは帰国子女の人にとっては対策しやすいといえるだろう。

18歳人口の減少

今までは18歳人口が減っても大学進学率の上昇によって、各大学は入学生を補うことができていた。しかし、これは2018年にすでにピークを迎えており、減少に転じている。
そのため、上位とされる大学はより狭き門となっていくことが確実となり、大学経営はまさに戦国時代へと入る。

新設学部に注目しよう!

30年間の偏差値推移を見ると 躍進大学の傾向というのがわかる。
1989年、私大文系で一番良かったのが、偏差値80の早稲田大学政経学部。これは2019年も偏差値80のままだが、偏差値82に躍進したのが慶応大学法学部。これは89年段階では78だったので4上がって逆転した。
もう一つ、MARCHの中で目を引くのが立教大学。新しい学部「異文化コミュニケーション学部」 「経営学部(経営学科、国際経営学科)」。この新設学部が牽引し、各々偏差値が74、75と高くなっている。また、安倍首相を輩出した成蹊大学でも総合経営学科が誕生するなど、2020年度は特に新設学部にも注目しておくとよい。
このほかにも、今後18歳人口の減少に伴い、学部の統廃合などによる新設学部も多く行われることが予想されている。

グローバル人材なら東京大学よりも京都大学!

THE大学ランキング

日本の最高学府の両巨塔として常に切磋琢磨してきた東京大学と京都大学。
そんな中、京都大学が「大学ランキング」でついに東京大学を抜いたというのが話題になっている。
一般的には東京大学が1番、京都大学が2番と認識されがちだが、この定説を覆すデータが今年3月27日に示された「THE世界大学ランキング日本版」において、わずか0.1ポイントながら京都大学が総合ランキングで東京大学を抜いた。
この下剋上には、京都大学が実施している3つの理由があると言われている。

1.学術研究を英語で学ぶ

世界のトップ高校から逸材を発掘し、学術研究に役立つ英語教育を標榜している。外国人教諭の大量採用、今や教養・共通科目だけで466コマが英語で開講されている。また留学生の受け入れも積極的に行っており、「英語を学ぶ」から「英語で学ぶ」を実践している。

2.高校生から原石を磨き上げる教育方針

東京キャンパスを開設して、受講生が殺到している。未来を担う高校生に最先端の科学の世界を体感してほしいということを基にスタートした「京都大学ELCAS」というものが人気に。
京大の現役教員から大学レベルの講義を受けられるとあって盛況で、さまざまな研究室が広がっているという。東京駅前にも東京キャンパスを開講され、通いやすくなっているという。

3.オモロイ変人来たれ!の精神

斬新なチャレンジ制度が充実していることで知られる京都大学。独創的な制度が多数ある中で、2016年度に創立された「おもろチャレンジ」というものがある。おもろチャレンジとは学生が自ら渡航先や活動内容を計画し、主体的に海外で学ぼうとする意欲を後押しする、新しい体験型海外渡航支援制度で、斬新な研究には30万円を支給するというもの。例えば、中南米で爬虫類の研究をした学生やヒマラヤ山地に住む人の世界を探った学生などさmざまなチャレンジが表彰されている。

このような知識力に頼らない方針から京都大学が躍進している理由と言えるだろう。

早慶どちらを選ぶ? 就職に強い慶應が多数派に

大学受験に異変!早稲田の牙城も

早稲田大学の政経学部と慶應の法学部政治学科の両方に受かった場合に、あなたならどちらに入学するか? 

これまでは私大最高偏差値を誇った「早稲田の政経」を選ぶ人が多かったが、近年は逆転したという。

その他の学部でも、軒並み慶應が選ばれているという。

なぜ受験生は慶應を選ぶのか? 

その理由は、「慶應は早稲田よりも就職に強い」というイメージが受験生に定着してきたためだ。

2017年の有名企業400社への就職率を比較したところ、早稲田大学が37%に対して、慶應は47%と10%も高いことが判明している。

3大商社(三菱商事、住友商事、三井物産)および大手銀行においても軒並み慶應が早稲田を就職率で凌駕している。

マスコミ系でわずかに早稲田が上回っているのが現状だという。

慶應は昔から公認会計士試験に強いことで有名で、合格者数は44年連続で全国大学の1位を記録。

加えて司法試験でも私立大学最多の合格者数を誇る。

このように資格にも強いイメージも定着してきた。

世界トップ200以内を目指す「京都先端科学大学」が注目の的

京都先端科学大学は2018年3月に、日本電産の創業者・永守重信会長が理事長に就任。

永守会長はそれまで、いわゆる「Fランク大学」に低迷していた京都学園大学をテコ入れし、大学名を京都先端科学大学と変更。

早くも大学受験会の台風の目となっている。

2019年入試では志願者数は前年度比160%増。

2020年には工学部を新設し、志願者数のさらに倍増を狙っているという。

キーマンである永守氏は、『フォーブス』誌によると2018年3月時点の総資産は5760億円で、日本長者番付で6位。

2014年、「日経ビジネス」誌において、「社長が選ぶベスト社長」ランキングにおいて第1位を獲得するなど、日本経済界を牽引するカリスマ経営者。

永守氏の当面の目標は、東京大学、京都大学に次ぐ国内3番目の大学となることであり、世界大学ランキングの200以内を現実的に目指すという。

永守氏曰く、

「大学側は相変わらず昔のカリキュラムで、経営学部を出ても決算書一つ作れないなど、使えない学生ばかり送り込んでくる」と現状の大学教育をバッサリ。

そして、自分がやりたいことよりも大学のブランドを優先させてしまう。

このことを永守氏は危惧している。

また一流大学を出れば社会に出て即戦力になれるのかと言うと、これは違うと永守会長は入っている。

例えば、日本電産では7000人以上の社員を採用してきたが、ここ最近で一番早く課長・部長に昇進してきたのは龍谷大学出身なのだとか。

つまり、
これからは暗記力よりも思考力が大事となる。

社会ですぐに即戦力になれるというのはどういう人材なのかよくわかっているのが永守会長だ。

京都先端科学大学の特長

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京都先端科学大学の特徴といえば、即戦力を養うための改革を断行しているところだろう。

この大学の大きな特徴は3つ。

まずは、

英語教育

「日本はまず読み書きから始めるから全然使い物にならない。

この大学ではまず喋る。喋れたら、文法と読み書きをさせる」と、これまでと全く逆の教育をしている。

これは帰国子女にとっては同大学ではかなり有利に働くことだろう。

なお、帰国子女でも受験が可能な「グローバル人材育成入試」で入学した者は、入学金・授業料・施設設備費・実験実習費の全額および修学支援金100 万円を毎年(4年間)、奨学金として給付される

特徴の2つ目は、

モーター研究の即戦力の育成

今、モーター技術者が圧倒的に足りないのだとか。

これが永守氏のスタートラインと言えるだろう。

最近の学生は理系といっても、AIやロボットといった花形の分野を目指す傾向にある。

しかし、実際にはロボットの関節にはすべてモーターが使われている。

また、スマートフォンにもモーターは使われている。

ソフトばかりに人材が集まりがちだが、ハードも同時に育たたなければ立ち行かなくなるというのが永守氏の考え方だ。

3つ目は、

50年間の大学ビジョン

大学経営に際して、永守氏はすでに50年間分の長期計画を建てているという。

その計画の一端として、中高一貫教育を目指して京都先端科学大学付属の中学・高校の設立を視野に入れているという。

さらに、医学部およびビジネススクールの設立と計画の話になると枚挙に暇がない。

いかがだっただろうか?

このように、時代とともにイメージや世の中で必要なものが変わってきたことで、大学の序列やランキングも変わってきていることを、親世代の人はぜひ心に留めておきたいところだ。


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