保育士、介護士、看護師…注目ケア系職種の年収・給与をオーストラリアと比較してみた

日本の都市圏および保育所の少ない地域で待機児童問題の深刻化が進んでいるという。

待機児童が非常に多い東京・杉並区では公園を保育所にするための住民説明会が行われたが、圧倒的な反対派が参加したことで6時間も議論が紛糾した。

少子化となっているのに、なぜ保育園への入所が難しいのかといえば、もともと保育士が人材不足であることも原因だが、その実、保育士資格を持ちながらも、給与が安いために別の職業に就いている潜在的な人材が多いからだという。

しかし、保育士といえば国家資格を取得しなければなれない職業だ。それでいて、需要も高いのに給与が少ないというのは不思議な話だ。

一方、経済協力開発機構(OECD)加盟国25ヵ国中、実質最低賃金が世界3位というオーストラリア。英語圏では最も賃金の高いオーストラリアでは、昨今のベビーブームもあり保育士の需要も高まっている。

そこで、日本とオーストラリアの保育士の平均給与はどれくらい違うのか?について紹介する。

また、保育士以外にも、日本やオーストラリアで注目集めている職業である、介護士、看護師などについても紹介するの併せて比べてみる。

保育士の平均給与

日本の保育士

認可保育所の主な収入源は「公的な補助金」と「保育料」となるため、料金は一定的。そのため保育士の給与を上げにくいのが現状のようだ。都心では人材確保の競争が激化、東京では昨年の66倍の求人率となっている。

平均年収:323万円
平均月収:22万円

保育士平成27年の給料&年収 年収ラボ


オーストラリアの保育士

オーストラリアでは保育士の需要は高まってきているが、経験者が求められるため未経験者はまずはボランティアやワークエクスペリエンスなどを通じて就職を目指す人が多いようだ。ただし、満足度は約80%と高いのも特徴的。

平均年収:$38,370

オーストラリアの保育士の平均年収グラフ

介護士の平均給与

日本の介護士

2014年度の厚生労働省によれば、福祉施設で働く常勤介護職員の月給は、全国平均で21万9700円 、訪問介護員(ホームヘルパー)で22万700円 と、全産業平均の32万9600円より約11万円も低い結果となっている。

平均年収:250万〜400万円
平均月収:15〜17万円

日本の介護士の平均年収


オーストラリアの介護士

オーストラリアの介護士の平均給与は保育士よりも高めだ。なにせ、保育園とは違い土曜日や日曜日にも仕事があるため、土日はアルバイトでも時給が1.25倍~2倍に跳ね上がるのがオーストラリア。週末は時給50ドルという介護士も少なくないのだ。

平均年収:$41,352

オーストラリアの介護士の平均年収

看護師の平均給与

日本の看護師

慢性的な人材不足の職業として挙げられる看護師は給与面ではいわゆる高給取りの部類となる。しかし、国家資格をパスして正看護師となるには、強い精神力とハードワークに耐えられる身体が必要となる。

平均年収:478万円
平均月収:33万円

日本の看護師の平均年収


オーストラリアの看護師

給与は高いがハードワークという面は日本と同じだ。ただし、看護師1人当たりで受け持つ病床数などを考えると日本よりは比較的ハードさは緩むようだ。こちらは全豪各地で求人が多いため、Registered Nurseとなると就職はかなり有利となるだろう。また、給与の地方格差も大きいのも特徴。

平均年収:$55,016

オーストラリアの看護師の平均年収

さて、いかがだっただろうか?為替のことを考えれば、給与が高いと思われたオーストラリアのケア系の職種もあまり日本とは変わらないことがうかがえる。

もちろん、オーストラリアの場合にはここにスーパーアニュエーションなどが付加されるため、全体的な収入となると日本よりも高めだが、物価のことを考えればあまり差はないのかもしれない。

いずれの職種も人命を預かる仕事なだけに、労働環境や給与の改善は時の政府の大きな課題となるだろう。


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