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読書離れにセラピー犬が大活躍!子どもが犬に本を読み聞かせる「R.E.A.D」がめちゃワンだふる!

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「子どもの読書離れ」は今や日本のみならず世界各国で指摘されている。

読書が苦手な子どもが増えてきた背景には、テレビやインターネットといった受動的なメディアが普及してからと指摘する声は少なくない。

それらメディアによって、子どもたちは活字から情報を得る機会が少なくなってきたからだ。

とはいえ、今や教育現場でもテレビやインターネットといったメディアの利用は欠かせなくなっており、読書離れ、活字離れはなかなか歯止めが効かないのが現状のようだ。

社団法人全国学校図書館協議会の調査によれば、1ヶ月間に1冊も本を読まないという児童は、小学生が4.8%、中学生が13.4%、高校生が51.9%となっている。

つまり、中学生になってから急激に読書量が減ることがわかっている。

文部科学省によれば、読書活動は、

子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものです。

としている。

親や先生から「本を読みなさい!」と言われてきた人も多いことだろう。

さて、そんな読書離れ、活字離れに効果てきめんなプログラムが米国やオーストラリアで始まっている。

 
The Reading Education Assistance Dogs (R.E.A.D.:読書介助犬)と呼ばれるプログラムで、犬に読み聞かせすることで子どもの読書とコミュニケーションのスキルを向上させるプログラムだという。

今回は、そんな読書介助犬プログラムについて、オーストラリアで行われている事例などを基に紹介する。

読書に必要なのは自信と自己肯定感

子どもが読書が苦手になる理由には主に以下のようなことが挙げられる。

  • 読み間違えると恥ずかしいから
  • 人前で声を出して読むのが恥ずかしい

そこで、読書介助犬と呼ばれるセラピー犬を派遣することで、この苦手意識を克服しようとするのが「R.E.A.D.」というわけだ。

「R.E.A.D.」はアメリカのユタ州でスタートしたプログラムで、訓練を積んだ認定された読書介助犬とトレーナーが全米の学校を回って、生徒が犬に本の読み聞かせをする授業を行っている。

また、オーストラリアで読書介助犬を派遣している非営利団体「Story Dogs」はオーストラリア全土の学校にセラピー犬とトレーナーを派遣している。

Story Dogsでは、週に1回15分間程度、子どもたちが代わる代わる読書介助犬に本を読み聞かせる特別授業を行っている。

Story Dogsによれば、読み聞かせの時間の間、イヌはただ子どもに寄り添うだけだそうだが、これが大きなポイントとなるのだという。

これにより、子どもたちは「間違っても怒られない」「ワンちゃんだから恥ずかしく感じることもない」といった感覚を得られるのだそう。

すると、本を読むことにリラックスしてでき、さらに、この読み方でいいんだという自己肯定感が生まれるため、自信もついてくるので、次第に本を読む習慣がついてくるのだという。

読書はストレスを軽減させて記憶力をアップさせる

また、読書介助犬プログラムの効果は単にリラックスさせるだけでなく、脳科学に基づいたプログラムであることも知っておきたい。

脳科学の世界では、学習を妨げる原因の多くは「ストレス」だと判明している。

仕組みとしては、脳はストレスを感じると、コルチゾールという神経物質を分泌する。

コルチゾールは鬱などの要因になる物質であり、「やる気」をそぐ物質である。

そのためコルチゾールが多く分泌するほど、やる気がなくなり、記憶力は低下するという。

また、リラックスできるほど脳内での血流量が増大するため、記憶力がアップするのだという。

つまり、親が「勉強しろ!」と怒れば怒るほど、子どもは勉強が苦手になるわけだ。

そして、読書がストレスを軽減する効果も認められている。

イギリスのサセックス大学の研究によると、6分間の読書でストレスの3分の2以上を軽減する効果があるという。

読書中の適度な集中力が、脳をリラックスさせ、緊張をほぐす効果があるため、ストレスを軽減できると考えられている。

参考:https://nanapi.com/ja/109149

いかがだっただろうか?

日本ではまだまだ認知度の低い「R.E.A.D.」プログラムだが、2016年10月2日に三鷹市立図書館がイヌの読み聞かせプログラムを開催した。

今後は日本でも広まってくる可能性の高いプログラムだけに注目したいところだろう。


大人も読もうね。

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