アベノミクスで円安傾向が進む中、オーストラリアに移住を考える人やすでにオーストラリアに在住している人にとっては、オーストラリアの物価高は非常に厄介な問題だ。
となれば、日用品や食料品などの必需品は最安値で買いたいというのが一般市民の心情。そんな中、オーストラリア最大級のニュースサイト「News.com.au」が、航空券や食料品、ガソリンなどの生活必需品について、最安値で購入するためのTipsを特集していた。
本サイトの読者の多くが、これから海外移住や留学を考えている人なので、ここでは日本語で紹介する。日本の方法とは異なる部分もあるので、ぜひ興味のあるところは参考にしてもらえればと思う。
1.旅行
まず、航空券については、結局あれやこれやと追加料金が加算されてしまう「旅行予約サイト」は使用しないこと。航空会社の自社サイトからなるべく早く予約する、これが第一のコツとなる。
また、国内旅行では金曜日の午後、日曜日の夜、月曜日の朝といったピーク時の予約は避けよう。もし、出発日が変更できないのなら、できるだけ安い時間帯で調節しよう。最も料金が高くなるのは概ね6:30AM~9:30AM、4PM~7PMとなっている。また、ヨーロッパやアメリカ行きの飛行機は、2月と3月が最安値となる時期というのも覚えておこう。
2.食料品
小売コンサルタント会社「The Bailey Group」によれば、スーパーマーケットの価格が最も下落するのは月曜日と木曜日となっている。特に月曜日には、トイレットペーパーやおむつ、洗濯洗剤などの生活必需品が特売されることにお気づきだろうか。そのほかの特売日は木曜日に集中し、生鮮食品の特売日は金曜日に行われるのだ。
一般的にスーパーマーケットでは、肉や牛乳などの足の早いものについては、閉店が近くになるにつれマークダウンし、パンなどのベイクしたものは午後に最安値を迎える。閉店間際、プライスダウンのシールがいつ貼られるのかが分からないって? そんなの店員に聞けばよいだけだ。
3.ガソリン
ガソリンスタンドの価格表示が上がったり下がったりするのには、実はあるサイクルが存在する。行きつけのスタンドがあるなら、注意を払って見ておけば、そのサイクルのスパンが分かるはず。それが分かれば、最安値の曜日に満タンにすればよいのである。
なお一般的には、木曜日と金曜日は避けるべきというのが定説となっている。
ACCC (オーストラリア競争・消費者委員会)によれば、木曜と金曜はほとんどの都市において価格が上昇するということが報告されている。シドニー、メルボルン、ブリスベン、アデレードの4大都市では、木曜日が最も価格が高くなる傾向にあることが分かっている。また、火曜日が最も安い傾向にあるという。
4.自動車
オーストラリアの生活に欠かせない自動車にもまた買うタイミングがある。車の営業マンは、月末や四半期末がボーナスをもらえるかどうかの正念場だ。そのため、そういう時期に見積もりをもらえば概ねお得な見積もりが出てくるはず。
また、新車や新モデルがもうすぐ発売開始となる直前は、在庫を処分したくなるのは当然で値切りやすくなるだろう。
そういう意味では、12月はその年のモデルチェンジが行われる時期なので狙い目だ。さらに1月に入れば年越しとなった旧モデルが安くなるタイミングというわけだ。
5.衣類
北半球とは季節が逆となるオーストラリア。衣類の購入は北半球のシーズンを意識することで節約できる。例えば米国やヨーロッパで上着が必要な季節が終わるころ、オーストラリアではシーズン・スタートとなる。これを考えれば、いつでも在庫一掃セールが狙えるというわけで、例えば以下のようなショッピングサイトを当たってみてはいかがだろうか。 Asos, Net-A-Porter, The Outnet
また、オーストラリアを代表する百貨店 Myer と David Jones については、年がら年中セールを行っているように見受けられるが、狙い目はやはりボクシング・デー(12月26日)ということになる。
6.靴
衣類やアクセサリー、靴といったものは、シーズンのラストが最安値となるのはもちろんのこと。ブーツなら冬の終わり、サンダルなら夏の終わりに購入するのがベスト。トレンドを見逃さないためには海外のショップから購入すれば、季節が逆なのだから簡単なことだろう。
7.エンターテイメント
博物館やアミューズメントパークのチケットを買うなら、週の真ん中、火・水がベスト。値段は変わらないかもしれないが、空いている確率が高くなる。特に「火曜日」は狙い目。なぜなら、「無料」などのスペシャル・デーが行われるのは決まって火曜日だからだ。これは映画館やパブ、レストランなどにも当てはまる「火曜日最安値」の法則と言える。
8.リフォーム
家のリフォームを考えているなら、リフォーム会社の閑散期となる「冬季」がベストだろう。しかも、特にこの時期に「プール」の修繕はお得になる可能性が高い。来夏に向けて着手するなら、「今でしょ!」ということだ。
9.カーペット・フローリング
オーストラリアでは多くの人がクリスマスホリデーに向けて、年末にカーペットやフローリングを新しくする人が多い。ということは、だ。1月になれば必然的にセールが行われるということだ。
10.ガジェット(電子機器)
米国で最も利用されているエレクトロニクス商品のオンラインショッピングサイト「Cyber Monday 」がお勧め。米国のクリスマス商戦のスタートは12月1日からだけにオーストラリア国民もこの時期を狙うべし。
オーストラリアの小売業者はオンラインでも店頭でも11月から翌年1月にかけてセールを行うが、12月26日のボクシング・デーに最安値が来ることが確実視されている。また、「 Finder deals」というサイトもチェックしておいてもらいたい。このサイトでは1年を通して、割引クーポンが配布されているので、お気に入りのガジェットが超格安で買うことができる可能性が高いのだ。
11.ゲーム
ゲームソフトのピークは夏休みと決まっている。夏休み? オーストラリアでは12月と1月を指すことをお忘れなく!
12.香水
香水を買うならバレンタインデー直後で決まり。それでもダメなら母の日直前、もしくはクリスマス後のセールだ。絶対に買ってはいけないのは12月。もし普段使いのセールを狙いたいのなら Strawberrynetを利用してみよう。
13.旅行かばん
オーストラリアに住んでいるなら、この時期、寒い季節にはどこか暖かいところへエスケープしたいものだ。トラベルギアを購入するのにいい時期というのは、「スクールホリデー直前」(時期については、就学児童のお子様を持つ友人に聞いてみよう)。または夏の終わりごろ(つまり、3月ごろ)に買い揃えるべきだ。
14.電動工具
父の日に、こうしたDIYツールが売れるのは必然。となれば、父の日の近くは絶対に買ってはいけない、ということだ。
15.文房具
オーストラリアでは「Back-to-school sales 」というセール期間がある。これは児童たちが長期の休みから新学期に向けての1週間前後に文房具のセールを行っている期間で、特にクリスマスホリデーが終わり、新学期が始まる1月後半がそれに当たる。つまり、その時期に大人がオフィス用品を大量に仕入れるのはナンセンスと言えるだろう。大人が文房具やオフィス用品を大量に仕入れるのなら、児童向けのセールが終わる3月あたりがベストとなる。
いかがだっただろうか。オーストラリアは北半球と季節が逆ということもあり、シーズン的なメリットもあることは確か。購入時期をうまくつかめれば、物価高でも賢く節約ができるということがわかってもらえれば幸いだ。
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