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コロナ禍で複雑化する海外引越しの手順ー2021年度版

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長引く新型コロナウイルスの影響からリモートワークが浸透してきた今、住む場所・働く場所を選ばなくてよくなったことから、留学だけではなく、海外移住希望者が急増している。

外務省による統計によれば、2020年に海外在留邦人(永住者+長期滞在者)数は史上最高の140万人を突破、平成元年からの約30年間で82万人増と約2.4倍にも増えた。コロナ禍によって世界各国の入国制限が厳しくなる中で、この数字は非常に突出していると言える。

中でも、お笑い芸人でYouTuberの中田敦彦氏が2021年3月にシンガポール移住を発表し世間を賑わせた。
しかし、その中で海外への引っ越しがコロナの影響で複雑化していることも判明。

妻の福田萌さんが翻弄されている様子も伝えられている。

コロナ禍によって海外移住の需要が増える中で同時に作業手順が難しくなっている今、どうすればスムーズに海外に引っ越しができるのか?
そこで今回は、コロナ禍で複雑化している海外引越の手順について詳しく解説する。

コロナ禍で現地の物件探しもリモートに

コロナ禍での物件探し

外務省の発表によれば、2021年2月現在日本からの渡航者や日本人の入国に際して、条件や行動制限措置を課している国・地域は156もあり、観光ビザなどでの入国はほぼ不可能となっている。

通常ならば、引っ越しの準備の前に現地での物件を契約していることが条件となるが、現地物件の下見といったプライベートの用事で一時的に訪問することができないので、コロナ禍で現地物件の内見はできない。

海外駐在員の場合は、会社が物件を指定するケースがほとんどなので心配ないが、留学や個人で家を探さなければいけない状況の人はインターネットで物件を調べ、現地の不動産会社に連絡するしか手立てはないだろう。

近年ではビデオ通話などを使ったオンライン内見なども普及しているので、まずは現地の日系の不動産会社を探してみよう。

ローカルの不動産会社に連絡するほうが家賃や手数料が安いケースが多いが、心配な人や初めての海外移住の場合は日系の不動産会社に依頼するほうが安心と言えるだろう。

海外引越しは遅くても3ヶ月前にスタート!まずは業者選びから

引越し業者を選ぶ

コロナ禍における海外引越しを成功させるには、なによりも準備が一番重要な作業となる。

海外引越しは留学や海外赴任など、状況によってかなり変わってくるが、荷造りだけではなく、ビザの取得や健康診断など日本国内での引っ越しにはない作業がたくさん追加される。

例えば、海外赴任の場合、会社が居住国における労働ビザの手続きをしなければならない

その際には、本人および家族のパスポートや健康診断、ビザ申請書類が必要となるため、それらをまず準備することになるので覚えておきたい。

同時にそれらの準備を含めると、海外赴任の場合、約3ヶ月前に辞令が出るはずなので、そこからすぐに準備しなければならなくなる。

海外引越しが決まれば、まずは引越し業者を決めよう。

海外赴任の場合は会社が指定してくれる場合もあるが、引っ越しの形はひとそれぞれ。

ペットがいたり、大きな荷物(例えばピアノなど)を運ばなくてはいけない場合もある。

そうした中で、最適な引越し業者を選ぶには一括見積りサービスで探すのが効率的

引越し業者の一括見積りサービスにはいくつかあるが、見積もり比較を利用すると、料金が最大50%割引となる「引越し侍」が優良だ。



認知度も高く、全国290社と提携しているので、特殊な引越しの形態の場合でも最適な業者を見つけられるだろう。

現地に持っていく荷物の選別のコツ

海外引越の荷物の選別

現地に持っていく荷物は、単身なのか家族がいるのか、また海外滞在期間の長さによって異なるが、ポイントとしては、以下の通りとなるだろう。

  • 現地での必需品
  • 愛用しているもの
  • 必需品ではないが現地では入手困難なもの

まずは、国によって持ち込めないモノがあるので、それらを調べておこう。

これは日本郵便のサイトから国際郵便禁制品のページ確認しよう。

また現地で調達できるものはできるだけ現地で購入する方が荷物はかさ張らなくて良い。

日本に置いていく物は実家に預けるかトランクルームを借りるなどしておこう。

海外渡航を機に断捨離をするのもオススメだが、日本では日常的だが海外では入手困難なものについては、持っていくことをオススメする。

例えば、「菜箸」。
欧米ではほとんど売っておらず、持っていかないと料理の際に困ることがある。

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また、「洗面器」もあると以外に役に立つ。
欧米ではバスタブがない部屋もあり、シャワーが苦手な乳幼児やペットの入浴時に役立つことが多い。

このように意外なモノが海外では必要になることもあるので、現地ので生活について海外在住者のブログを見たりして調べて、一度リスト化してみよう。

意外と捨ててはいけないものや、新たに買い足すべきものが見つかることだろう。

荷物の梱包の順序は逆算で

引越しの梱包手順

引越し業者が決まり、引越しの日程も概ね決まれば、早速、梱包を開始しよう。

現在、世界各国でコロナの影響があり、国境や州境が開放されたり、クローズされたりしている。

そのため上述した福田萌さんのように引越しスケジュールが突然延期になったり、早まったりするケースが起きている。

このことを想定し、荷物の梱包は最低でも3つにグループ分けして用意しておくことが大切だ。

    1. 日本では使わないが現地で必要なもの
    1. 現地では必要ないが、出国まで日本で必要となるもの
    1. 海外でも日本でも普段遣いとなる物(出国時の携行品を含む)

梱包の順番も上記のとおりとなる。①をまず梱包して現地に送る備をしよう。
次に②を後追いで送る場合があるので、一応ダンボールに梱包して封をせずいつでも出し入れできるできるようにしておけば、外国に搬送しないことが決まれば、トランクルームに送る際にもスムーズとなる。

③の場合は、スーツケースに入る量に限定されるので、出国時期が近づけば、出国当日レベルでスーツケースに仕舞いながら、必要な時に出し入れしよう。

このように、梱包のコツは、現地の自宅に到着した初日の状態になるように、逆算しながら梱包していくことが重要となる。

パッキングリストとインボイスの書き方

貨物船

パッキングリスト(P/L List)とは「包装明細書」とも呼ばれ、輸出貨物の個数や重量、容積(体積)、サイズ、どの包装にどの貨物が入っているかなどを明示するもので、通関書類として最も重要な書類です。

税関の際に求められるので、必須の資料となる。

また通関におけるインボイスとは、売買契約が履行されたことを売主が買主に証明する書類のことで、請求書に近い役割を持つ。
つまり「送り状」のことで、取引条件および貨物明細、計算書ということになる。

個人的な輸送の場合は、主にパッキングリストとインボイスが1つになっている場合も多いので、ここではパッキングリストの書き方について説明する。

以下は海外引越業者のサイトからダウンロードしたものだが、概ねどの会社もこんな感じの書類を用意してくれる。

海外引越パッキングリスト

①ヘッダー部分には、発行会社名と住所・連絡先が記載されている。
②Consigneeとは荷受人(輸入者)のこと。社名(もしくは本人)・住所、電話番号を記入
③依頼人の名前(担当者名もしくは本人の名前)と電話番号等を記入
④Vessel ofは便の種類。今回はクーリエ便(国際速達便会社)。
⑤船積み日もしくは予定日
⑥支払い条件:No Commercial Valueとは商用品なし
⑦物品リスト:番号、品名、搬入国、数量、重量、容積を記入

荷物の梱包・搬送はタイミングが重要

海外引越の梱包

パッキングリストが完成し、ビザが承認され、現地での住まい(住所)が決まればようやく荷物を送る。

現在、コロナの影響で航空便の本数が極端に減便になっている国があるので注意が必要だ。

そのせいで、船便で送る可能性も十分にある。

航空便で3~10日で届いていたものが、1~3ヶ月かかることになるので、ここからは迅速に作業を使用。

荷物はすべて通関手続きが必要となり、格安の引越し業者を使っていると、現地の港に自分でパレットをピックアップする場合もある。

船便と航空便の違いを知っておこう

運送方法輸送機関(豪州の場合)メリットデメリット
海上輸送(船便)主に中国やシンガポールなどを東南アジアを経由してオーストラリアに着くまでに数週間。加えて、検疫で約5~10日間ほどかかり、合計1~3ヶ月くらい○大きな荷物を輸送できる。

○価格が安い

✕輸送期間が長い

✕気温変化を受けやすく物によっては腐食する

空中輸送(航空便)荷物の多さに寄るが、引越しレベルの場合は、1週間~1ヶ月程度。荷物の量により検疫の期間が変わってくるが、概ね輸送荷物は船便よりも少ないのが通常なので比較的早めに送ることができる。○荷物の到着が早い

○受け取り期間までが短いので食品なども送れる

✕輸送量が少ない

✕価格が高い

ペットがいる場合は輸入代行サービスを使うのが便利

ペットの海外引越し

現在、飼っているペットを海外に連れて行く人はさらに注意が必要だ。

海外にペットを連れて行く場合は、輸入検疫を受ける必要があり、国によっては数日間会えない場合があるほか、検疫所でのペットの宿泊費なども負担しなければならない。

例えば、オーストラリアの場合はペットの犬を連れてきた場合、メルボルンの特別な検疫審査施設に少なくとも10日間は預けないといけない。

また、手続きをスムーズにするためには、ペットの輸入代行サービスを利用するのがオススメ。海外引越のサービスがある大手会社にはオプション・サービスがある。

出国時のPCR検査と最低2週間のホテル隔離

コロナでのホテル自主隔離
日本からオーストラリアに引越してきた際のホテル隔離での朝食例。選択肢はあるがやはり好きなものは食べられない

荷物の搬出なども終わればいよいよ出国となる。

コロナ禍の現在、コロナウイルス陰性の証明書がなければ入国できない。

そのため、出国時の72時間以内にPCR検査を受ける必要があり、これが約3万円とけっこうな値段がするので注意が必要だ。

また、現地に着いて一番最初に行く場所が隔離ホテルとなる。

ホテルなどでの自主隔離は最低でも2週間必要となり、外出は一切禁止なので、子どもがいる場合は暇つぶしのおもちゃなどをスーツケースに入れておくようにしよう。

そして再度現地でPCR検査を受け、陰性であればようやく引っ越し先の住所に向かうことができます。

まとめ:引越し業者の選定が最大の課題か

コロナ禍はまだまだ数年は続くと言われているだけに、これからの海外引越はかなり手続きが増えるといえる。

2022年にはおそらくワクチン接種が移住の条件に入ってくることも予想される。

そういう意味で、まずは引越し業者の選定が重要になってくるだろう。

海外引越に実績が豊富なところでも、新しい様式にちゃんとアップデートできているかどうかを確かめよう。

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