一時帰国にwifiレンタルもプリペイドSIMも不要! 全世界共通wifi「Fon」が豪州上陸
一時帰国や海外出張にも便利!レンタルwifiもSimも不要になる画期的なwifiネットワーク
フォン・ジャパン株式会社は7月1日、世界規模のWiFiネットワーク企業「Fon」とオーストラリア最大の電気通信事業者「Telstra(テルストラ)とが、オーストラリア国内においてWiFiネットワーク “Telstra Air(テルストラ・エア)” の本格展開を開始すると発表した。
“Telstra Air” のサービスは7月7日から順次開設していくという。
このTelstra Airを利用すれば、今後、オーストラリア国内はもとより海外出張や海外旅行などに出かける際に、わざわざ「ポケットwifi」を購入・レンタルしたり、プリペイドsimを買わなくても、追加料金なしでwifiを利用できるという。
Fon社は、世界のWifiの枠組みを大きく変革する新しいネットワークだと豪語している。
そこで今回は、この「Telstra Air」がどのようなサービスなのかについて詳しく紹介する。
Telstra Airの仕組み
Telstra Airは「Fon」との提携からできた新しいWi-Fiネットワークだ。すでにテルストラのブロードバンド回線を利用している人も多いが、現在のプランをTelstra Airに変更することで、今後、オーストラリア国内はもとより海外出張や海外旅行などに出かける際に、わざわざ「ポケットwifi」を購入・レンタルしたり、プリペイドsimを買わなくても、追加料金なしでwifiを利用できるようになる。
自宅が会員専用のwifiスポットに!みんなでwifiを共有
Telstra Airに申し込むと「専用Wi-Fiルーター」が送られてくる。この専用wifiルーターは、2種類の専用WiFi信号を発信する。
1つはユーザー専用のプライベート用の信号、もう1つは他のメンバーやネットワークへの訪問者のための共有信号だ。これにより、他のユーザーとWiFiの一部を共有する代わりに、自分も他のユーザーのWiFiを無料で利用できるようになる。
つまり、Telstra Airに申し込む人が増えれば増えるほど、専用wifiルーターの設置箇所が増えていくので、会員専用の無料Wi-Fiスポットが増えていくということになるのだ。
また、人が多く集まりやすい商業地や公衆電話などにもテルストラが独自に設置しているスポットも多く、今後も随時拡大していく予定だという。
オーストラリア国内はもちろんのこと、Fonと提携する世界各地の通信事業が同様のサービスを手掛けているため、どの国に行っても、利用が無料になる。
そのため、Telstra Airに入会しさえすれば、世界のどこにいても追加料金は発生せずに無料でWi-Fiが利用できるというわけだ。
これはなかなか、ありそうでなかった発想だと言える。
レンタルwifiやプリペイドSimも不要となるFonネットワーク
さて、仕組みは理解いただけたと思うが、実際のところ、利用価値はどれほどのものなのか?
とにかく利用者が増えないことには利用価値がないFonのWi-Fiネットワーク。
現在どれくらいの人が利用しているかというと、Fon Japanの公式サイトによれば、
150ヶ国、約1600万スポット
で、今後も順次拡大していくという(2015年7月10日現在)。
と言われても、どれくらいの普及率なのかよく分からないという人には、近所のFonスポットが一目瞭然となる「Fonマップ」がある。
住んでいるところや旅行先の住所などを入力すると、近辺のホットスポットが分かるようになっているので、出かける前にすぐにチェックできる。
Fonマップで確認する
例えば、シドニーではこんな感じだ(実際はマップを拡大縮小できる)。
東京ではこんな感じ。シドニーよりは利用者が多いので、使いやすそうだ。
全世界共通のWi-Fiネットワークを作り上げることを目標に事業を進めてきたFon社は現在、オーストラリアではテルストラ、日本ではソフトバンクと提携しており、そのほか世界各国の大手通信事業者と提携を随時進めており、今後も急速な増加が見込まれている。
特に、海外に在住している日本人にとっては、公衆無料Wi-Fiの整備がなかなか進まない日本に一時帰国した時などは、空港で携帯電話を借りたり、レンタルWifiを借りたり、Simフリーなのに日本用のプリペイドSimを買ったりと面倒が多かった。
⇛やっぱりSIMカードが便利という人はこちらの記事をご覧ください:一時帰国にオススメ! iPhoneプリペイドSIMカード比較
しかし、今後、Fonのネットワークが拡大していけば、そんなやきもきする場面もなくなるとして期待されている。
Telstra Airのデメリットは?
ここまでTelstra Airのメリットについて紹介してきたが、このままでは提灯記事になってしまうので、デメリットも書いておこう。
まず、最大のデメリットは、この素晴らしいサービスの事業者が、
悪名高きオーストラリア最大の通信会社「テルストラ」でしか提供されていないことだ。
テルストラの評判については、ぜひ現地在住者に聞いてみてほしいところだ。
筆者は自信をもって、90%以上がそのサービスに「不満がある」と断言できる。
テルストラのサービスに満足しているという人は、社員か株主、またはその親族か関係者くらいだろう。
なにせ、何かトラブルがあって電話しても、カスタマーサービスはインドの委託業者へと飛ばされるため、マニュアル通りの答えしか返ってこない。
特に電話回線に関するトラブルは緊急性を要することが多いのだが、仮に店舗まで足を運んでも、その対応は遅々として進まないのが筆者の経験上での実感だ。
その対応の悪さは先進国でもトップクラスと言えるだろう。
そのくせ、解約などを申し出ると、解約させないためのセールス電話がじゃんじゃんかかってくる。
このようにカスタマーの期待を見事に裏切ってくれるのがテルストラという会社だ。
一事が万事そんな感じのため、不人気ぶりが高じて「I hate Telstra」というFacebookページまで登場し、1万3000人ものファンを集めた。
とはいえ、これほどテルストラをdisっても、筆者の信条的にはTelstra Airを使ってみたいという気持ちもわいてくるほどだ。
そして、2番目のデメリットは、インターネットセキュリティーの問題が挙げられる。
専用ルーターが増えるほどに、無料で利用できるWi-fiスポットが増えていくという、画期的なシステムのTelstra Airだが、みんなで共有するとなるとセキュリティーの面がどうしても気になる。
フォン・ジャパンによれば、
プライベート用の信号はパスワードで保護されています。
とのこと。プライベート用と開放用の信号は、それぞれ違うネットワークでインターネットにアクセスされ、プライベート用の信号は暗号化され、パスワードで保護されているので、外部のメンバーがアクセスすることは不可能とのこと。
しかし、過去にFonのルーターは脆弱性を幾度か指摘されたことがあるのも事実。
現在のセキュリティーがどの程度の物なのかは分からないが、ソフトバンクと提携したことで、一応解決しているようだが、保証されるものではない。
ただし、こうしたデメリットはいずれも、どのプロバイダー、使用ルーターにおいても必ず出てくるものなので、一番安全なのは究極的にインターネットを使用しないことということになる。
いずれにしても、Fonの拡大は以下のグラフのように急増している。注目度が今後さらに高まることだけは確実なようだ。
気になる人は、Telstra Airの公式サイトを見てみよう。
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世界100ヶ国に対応しているのはこれだけ!
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